土地売却

【図解】不動産売却の流れ7ステップ!期間・事例・事情別の注意点まで解説

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不動産の売却を考えたとき、「何から始めるべきか」「損をしないか」といった不安はつきものです。売却を成功させる最大の秘訣は、全体の流れと期間の目安をあらかじめ把握し、計画的に準備を進めることにあります。

本記事では、不動産売却の基本となる7つのステップから、各手続きにおける具体的な注意点、そして物件種別やご家庭の事情に応じた対処法まで解説します。

【図解】不動産売却の流れと全体の期間

不動産を売却して現金化するまでには、複数の工程を順序立てて進める必要があります。

まずは全体のプロセスと、完了までに必要となる標準的な期間の目安を把握し、ご自身の希望するスケジュールと照らし合わせてみましょう。

一目でわかる不動産売却の7ステップ図解

不動産売却は、大きく分けて以下の7つのステップで進行します。

各工程で売主自身が判断・準備すべき事項があるため、計画的に進めていくことが納得のいく売却につながります。

【図解】不動産売却の流れ
ステップ手続きの概要売主の主なアクション
STEP1:事前準備売却目的の整理・相場調査資金計画の立案、相場サイトでの価格リサーチ
STEP2:査定依頼複数社への査定依頼と比較机上査定・訪問査定の依頼、査定額の根拠確認
STEP3:媒介契約不動産会社との契約締結3種類の媒介契約から選択、担当者の見極め
STEP4:売却活動広告開始・内覧(見学)対応売り出し価格の決定、室内の清掃・整理整頓
STEP5:売買契約買主との条件交渉・契約締結重要事項説明の確認、手付金の受領、必要書類準備
STEP6:決済・引渡残代金受領・鍵の引き渡し住宅ローン完済手続き、所有権移転登記への協力
STEP7:確定申告売却益・控除の税務申告譲渡所得の計算、翌年2月〜3月の税務署への申告

売却完了までの平均期間は「3か月〜6か月」

不動産の売却活動を始めてから、買主に物件を引き渡すまでにかかる平均的な期間は、およそ3か月〜6か月が目安となります。各プロセスの標準的な期間は以下の通りです。

プロセス対応するステップ期間の目安
準備〜媒介契約1:相場調査と事前準備
2:不動産会社への査定依頼
3:不動産会社と媒介契約を結ぶ
約2週間〜1か月
売却活動〜売買契約4:売却活動と内覧対応
5:買主と売買契約を結ぶ
約3か月
物件の引き渡し6:物件の引き渡し約1か月〜2か月
売却完了までの合計ステップ1 〜 ステップ6約3か月〜6か月

表の期間は、あくまでスムーズに進行した場合の目安です。

売り出し価格が相場より著しく高い場合や、需要が少ないエリア、権利関係が複雑な物件などの場合は、売却までに半年から1年以上かかるケースも珍しくありません。

住み替えや資金計画の期限が決まっている場合は、ゆとりを持ったスケジュールを立てることが重要になります。

全体像がつかめたら、ご自身の希望時期に合わせて計画的に準備を進めていきましょう。 ここからは、7つのステップそれぞれの具体的な手順や押さえるべきポイントを順番に解説します。 

STEP1:相場調査と事前準備

不動産会社へ連絡する前に、まずは売主自身で事前準備を行うことが重要です。

自分の物件がいくら程度で売れそうかという相場観を養い、売却の目的を明確にしておくことで、不動産会社のペースに巻き込まれず、冷静な判断を下すことができます。

売却相場の調べ方

不動産会社が提示する査定額が適正かどうかを判断するためには、自分自身で周辺の取引相場を把握しておきましょう。相場を調べる際は、以下のような信頼性の高いデータベースを活用するのが基本です。

【図解】査定方法

① 不動産情報ライブラリ(国土交通省)

国土交通省が提供している、不動産取引の透明性を高めるための総合情報サイトです(旧:土地総合情報システム)。

全国で実際に行われた不動産取引のアンケート結果に基づき、過去の成約価格(実際に売買が成立した金額)を調べることができます。

地図上から直感的にエリアを選択でき、物件の面積、間取り、築年数、最寄り駅からの距離といった詳細な条件を絞り込んで検索できるため、ご自身の物件と似た条件の過去実績を探すのに役立ちます。

参考:不動産情報ライブラリ

② レインズ・マーケット・インフォメーション(不動産流通機構)

国土交通大臣の指定を受けた不動産流通機構が運営する、一般消費者向けの相場情報サイトです。

全国の不動産会社が物件情報を共有する専門システム「レインズ(REINS)」に登録された実際の成約データをもとに構成されています。直近1年間の成約価格の推移をグラフで視覚的に確認できるほか、地域ごとの平均価格などもチェックできます。不動産会社のプロが見ているデータと同じ基準の生きた情報を確認できる点が強みです。

これらのサイトで過去の「成約価格」を調べた上で、民間の不動産ポータルサイトを利用して現在売り出し中の「競合物件の価格」をチェックすれば、より現実的な相場観を掴むことができます。

参考:レインズ・マーケット・インフォメーション

住宅ローン残債や住み替え時の注意点

売却する物件に住宅ローンが残っている場合、売却代金や自己資金を充ててローンを完済し、金融機関の「抵当権」を抹消しなければ、原則として物件を引き渡すことができません。現在のローン残高を正確に把握し、売却予想価格を下回る「オーバーローン」の状態になっていないかを確認することが第一歩です。

新しい家へ住み替える場合は、「今の家を先に売る(売り先行)」か、「新しい家を先に買う(買い先行)」かの選択を迫られます。ご自身の資金力とローン残債の状況に応じて、不動産会社と綿密に計画を立てておきましょう。

売却方法の特徴と比較(仲介・買取)

不動産を手放す方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社が直接買い取る「買取」の2種類が存在します。時間を優先するか、価格を優先するかによって最適な方法も異なります。

【図解】仲介の方法│ウスイホーム
【図解】買取の特徴│ウスイホーム
比較項目仲介買取
売却価格市場相場に近い価格で高く売れやすい相場の7〜8割程度
売却期間約3か月〜6か月(長期化リスクあり)最短数日〜数週間(即時現金化)
内覧対応必要不要(業者の確認のみ)
仲介手数料必要(※800万円超の場合の法定上限額:売却価格の3%+6万円+税 )不要(直接取引のため)
契約不適合責任売主に修補等の責任が発生する免責されることが一般的

※売買価格が800万円以下の物件については、2024年7月の宅建業法改正により、特例として売主・買主双方から受領できる報酬額の上限が33万円(税込)となる場合があります。 

参考記事:【プロ監修】不動産の売却方法を解説!高く、早く売るためのコツから注意点まで徹底網羅

STEP2:不動産会社への査定依頼

相場観を身につけたら、次は不動産会社に物件の査定を依頼します。依頼する会社の規模や特徴、査定の種類を理解した上でアプローチすることが大切です。

机上査定と訪問査定の違いと使い分け

不動産の査定には、大きく分けて「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定(詳細査定)」の2つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、段階に合わせて使い分けることが売却成功のコツです。

項目机上査定(簡易査定)訪問査定(詳細査定)
査定の仕組み住所、面積、築年数などの基本データと、周辺の過去の取引事例から概算を算出する。担当者が実際に現地へ足を運び、室内の状況や周辺環境を確認して正確な価格を算出する。
結果が出るまでの期間即日〜数日程度約1週間程度(※物件訪問日からの起算)
メリット不動産会社を家に招く必要がなく、手軽に複数社の概算価格を比較できる。室内のリフォーム状況や日当たりなど、データに現れない魅力がプラス評価に反映されやすい。
デメリット実際の物件状態を見ていないため、訪問査定後に価格が大きく変動する可能性がある。事前の日程調整や立ち会いが必要。家の中を見せるための最低限の片付けも必要になる。

まずは、3〜5社程度に「机上査定」を依頼し、大まかな相場を把握します。

その後、査定額の根拠に納得感があり、担当者の対応が良かった2〜3社に絞り込んで「訪問査定」を依頼するのが効率的な進め方です。最終的に売り出し価格を決定し、媒介契約を結ぶ会社を選ぶためには、精度の高い訪問査定が必須となります。

大手・中小・地域密着の不動産会社の違い

査定を依頼する不動産会社を選ぶ際、会社の規模や特性による違いを理解しておくことも重要です。以下の表は、大手・中小の不動産会社の特徴やメリット・どんな人に向いているかをまとめたものです。

会社種別メリットデメリット
大手知名度が高く集客力がある。売却保証やハウスクリーニングなどのサービスが充実している。マニュアル対応になりやすく、エリア特有のニッチな強みを評価されにくい場合がある。
中小マニュアルに縛られない柔軟な対応。特定の買主ターゲットに対する強い提案力がある。大手に比べて広告予算や顧客網が限定的。会社や担当者ごとの得意・不得意の差が大きい。
地域密着型地元の潜在的な買主を直接見つけやすい。変形地や築古物件などクセのある物件にも強い。エリア外や全国規模の買主探し、広域への情報拡散には弱い場合がある。

それぞれの不動産会社の特徴とメリット・デメリットを比較した上で、ご自身の所有する不動産や事情にあった不動産会社を選ぶようにしましょう。

STEP3:不動産会社との媒介契約

売却を依頼する不動産会社が決まったら、「媒介契約」を締結します。媒介契約には法律で定められた3つの種類があり、それぞれルールが異なります。

【図解】専属専任媒介契約・専任媒介契約の特徴│ウスイホーム
【図解】一般媒介契約の特徴│ウスイホーム

3種類の媒介契約(専属専任・専任・一般)の違い

状況に合わせて、ご自身に合った契約形態を選びましょう。

項目専属専任媒介契約専任媒介契約一般媒介契約
同時依頼できる会社数1社のみ1社のみ複数社(制限なし)
自分で見つけた買主との契約不可(不動産会社を通す)可能可能
契約期間最長3か月最長3か月法令上の制限なし
指定流通機構(レインズ)への登録契約から5日以内
(休業日を除く)
契約から7日以内
(休業日を除く)
義務なし
売主への業務報告義務1週間に1回以上2週間に1回以上義務なし

どの媒介契約を選ぶべき?(契約別の特徴)

上記表の通り、3種類の媒介契約には、それぞれ異なる特徴があります。

ご自身の状況に合わせて最適な契約を選びましょう。

1. 専属専任媒介契約

【窓口を1社にまとめ、売却活動をすべてプロに任せたい方向け】

 1社に完全一任するため優先的に広告費が投入されやすく、週1回以上の細やかな報告を受けながら安心して売却を進められます。ただし、ご自身で見つけた買主(知人や親戚など)と直接契約する場合であっても、必ず不動産会社を通す必要がある点には注意が必要です。

2. 専任媒介契約

【手厚いサポートを受けつつ、自分でも買主を探す可能性を残したい方向け】

 2週間に1回以上の定期報告でプロのサポートを受けながら、知人等と直接契約できる柔軟性が魅力です。専属専任と同様に他の不動産会社へ重ねて依頼することはできません。

3. 一般媒介契約

【人気エリアの物件で、手間をかけてでも広く買主を募りたい方向け】 

複数社を通じて同時に情報を拡散できるため、購入希望者を広く集められるメリットがあります。一方で、各社からの報告義務がないため販売進捗が見えづらく、複数社との連絡対応やスケジュール調整に手間がかかる側面もあります。

STEP4:売却活動と内覧対応

媒介契約を結ぶと、いよいよ物件が市場に公開され、購入検討者を募る売却活動がスタートします。ここからは売主自身の動きも成約のスピードを左右します。

売却活動の流れ

不動産会社と契約を結んだ後は、早く売るのか、高く売るのか、売主の希望から販売方針を固め、売却活動を始めます。売却活動は、大きく以下の3つのステップで進みます。 

【図解】売却活動の流れ

①広告の掲載

不動産会社が写真撮影や図面作成を行い、自社サイトや不動産サイト(SUUMOなど)やチラシなどで物件情報を広く公開します。

②問い合わせや内覧の対応

物件に興味を持った人からの問い合わせを受け、週末などに購入希望者を家に招いて室内の状態を見てもらいます。

③購入希望者との交渉

物件を気に入った買主から「購入申込書」を受け取り、価格や引き渡し時期などの具体的な条件交渉へと進みます。

不動産会社が広告活動や日程調整を行うため、売主は主に「②内覧の対応」と「③条件交渉の判断」への対応が必要となります。

内覧準備と対応

購入検討者が物件を見学に訪れる「内覧」は、物件の第一印象に大きく影響します。

基本的には不動産会社の担当者が案内を行いますが、売主も以下の準備が必要です。

  • スケジュールの調整や準備
  • 整理整頓や掃除
  • 購入検討者からの質問への回答

当日はすべての部屋の照明をつけ、部屋を明るく広く見せる演出を心がけましょう。

居住中の物件では断捨離や水回りの清掃、生活感の遮断、空き家では定期的な換気や雑草の手入れが重要になります。

清潔感のある身だしなみや、内覧者への誠実な対応も購入に影響する可能性があります。
また交通や生活の利便性など、生活する上でのメリットやデメリットを誠実に回答することも買主の背中を押すポイントです。

価格・条件交渉の注意点 

買主から購入申込が入る際、そのままの条件ではなく価格交渉(値引き打診)や引き渡し時期の調整を求められるのが一般的です。

対応のコツは、売り出し価格を決める段階で「いくらまでなら値下げに応じるか」という最低限のボーダーラインをあらかじめ決めておくことです。これにより、想定外の交渉にも冷静に対処できます。

また、交渉時は売却価格の額面だけに気を取られず、手付金の金額や引き渡し時期がご自身の計画と合致しているかも含めて総合的に判断することが重要です。

安易に妥協せず、不動産会社と相談しながら双方が納得できる着地点を探りましょう。

STEP5:買主との売買契約締結

購入申込書が買主から提出され、価格や引き渡し時期などの条件面で双方が合意に至れば、いよいよ売買契約を締結します。

売買契約の流れ

契約当日は不動産会社の事務所などに売主・買主・担当者が集まり、1〜2時間程度で手続きを行います。主な流れは以下の通りです。

【図解】売買契約の流れ

1. 重要事項説明の確認

宅地建物取引士から買主に対して、物件の権利関係や道路状況、過去の不具合などが記された「重要事項説明書」の読み合わせが行われます。原則として買主向けの説明ですが、売主も自身の認識と相違がないか(告知内容に漏れがないか)を一緒に確認します。

2. 売買契約書の確認と署名・押印

売買代金や手付金の額、引き渡し時期、特約事項(ローン特約など)が記載された「不動産売買契約書」を全員で確認します。内容に問題がなければ、売主・買主がそれぞれ署名と押印を行います(不動産会社によってはこの時点で実印を求められる場合があります)。

3. 手付金の受け取り

契約成立の証として、買主から売主へ「手付金」が支払われます。金額は売買代金の5%〜10%程度が相場となり、当日は現金手渡しまたは銀行振込で受領します。

【契約時に必要な書類】

売買契約をスムーズに進行させるため、売主は事前に必要な書類を不備なく揃えておく必要があります。

  • 実印
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類
  • 登記済権利証・または登記識別情報通知
  • 固定資産税・都市計画税納税通知書
  • 収入印紙

※実印、印鑑証明書、登記済権利証(または登記識別情報通知)、固定資産税・都市計画税納税通知書などは、本来は最終的な「決済・引き渡し時」に必須となる書類です。

本人確認や物件確認のため契約時にも持参・提示を求められるケースがあるため、事前に不動産会社の担当者に確認しておきましょう。 

【売買契約時の注意点】

不動産売買契約を結ぶと、法的な拘束力が発生します。契約締結後に自己都合でキャンセルする場合、一定期間内であれば手付金の放棄(または倍返し)、履行着手後であれば売買代金の10%〜20%程度の違約金が発生します。

後からのトラブルを防ぐためにも、不動産会社から事前に売買契約書や重要事項説明書の控えをもらい、疑問点や不明な特約事項は必ず契約当日までに解消しておきましょう。

STEP6:物件の引き渡し

売買契約から約1か月〜1か月半後、買主の住宅ローン本審査の承認が下りたタイミングで、残代金の決済と所有権の移転を同日に行います。当日は関係者(売主・買主・不動産会社・司法書士)が集まり、1〜2時間程度で手続きを進めます。

引渡しの流れ

【図解】引渡しの流れ

1. 本人確認と登記書類の確認

まずは同席する司法書士が売主・買主双方の本人確認を行い、名義変更に必要な書類(身分証明書、登記識別情報通知、印鑑証明書、固定資産税評価証明書など)に不備がないかを厳密にチェックします。

2. 買主によるローンの実行

書類確認が取れると、買主が金融機関へ住宅ローンの実行(融資資金の出金依頼)を行います。銀行内部での振り込み処理に30分〜1時間ほどかかるため、この待ち時間を利用して、引き渡す書類の最終確認や精算金の金額チェック、領収書の準備を進めます。

3. 残代金の受け取り・各種精算

買主の口座へローン資金が着金後、売主指定の口座へ売買残代金(売買代金から手付金を引いた額)が振り込まれます。あわせて、引き渡し当日を境界として日割り計算した「固定資産税・都市計画税」や「マンション管理費・修繕積立金」の精算金も同時に受け取ります。

4. 仲介手数料および諸費用の支払い

売主の口座への着金が確認できたら、不動産会社へ仲介手数料の残額(残り半金)を支払います。また、司法書士への報酬・実費や、売主に住宅ローン残高がある場合の完済・繰上返済手数料などの各種清算もこのタイミングで行います。

5. 不動産登記の手続き

決済とすべての支払いが完了した段階で、司法書士が法務局へ向かう(またはオンライン申請を行う)ことで、売主の抵当権抹消登記や、買主への所有権移転登記・抵当権設定登記の手続きを正式に進めます。売主の抵当権抹消登記は司法書士へ依頼するのが一般的で、費用は1万円〜2万円程度(報酬・登録免許税の実費含む)が目安です。

6. 鍵や書類の引き渡し

手続きの締めくくりとして、物件のすべての鍵(スペアキー含む)をはじめ、設備の取扱説明書や保証書などを買主へ手渡します。最後に「取引完了確認書」へ双方が署名・押印することで、無事に引き渡しが完了となります。

【当日のポイント】

手続き自体はスムーズに進めば短時間で終了しますが、書類にたった1つでも不備があると当日中に決済・引き渡しを完了できなくなります。

印鑑証明書や実印など、事前の案内にある持ち物は念入りに確認・準備しておきましょう。

STEP7:確定申告を行う

不動産を売却した場合、一定の条件に当てはまるときは、売却した翌年の2月16日〜3月15日までに管轄の税務署へ確定申告を行います。

確定申告が必要なケース

不動産売却で確定申告が必要(または行うべき)なのは、主に以下のケースです。

  • 不動産を売って利益(譲渡所得)が出たケース
  • 「3,000万円特別控除」などの特例を使って税額を0円にするケース
  • 売却損(赤字)が出た際、特例を利用して他の所得と相殺(損益通算)するケース

※特例を利用して税金が0円になる場合であっても、特例を適用するためには確定申告が必須となります。

税金が0円になる「3,000万円特別控除」とは?

マイホーム(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。利益が3,000万円以下であれば、譲渡所得にかかる税金(所得税・住民税)は発生しません。

【主な適用要件】

  • 自分が住んでいる家屋、または住まなくなってから3年目の年の12月31日までに売却すること。
  • 親子や夫婦など、特別な関係(配偶者や直系血族等)への売却ではないこと。
  • 売却した前年・前々年にこの特例や、他の特例(買い替え特例など)を利用していないこと。

特例を使って税金が0円になる場合でも、申告は欠かせません。以下で具体的な申告手順を確認しましょう。

確定申告の流れ

確定申告は、以下の3ステップで進めます。

【図解】確定申告の流れ

1. 必要書類の準備

申告に必要な書類をあらかじめ揃えます。

  • 売買契約書(購入時・売却時の両方)
  • 売却・購入にかかった費用の領収書(仲介手数料、印紙代、解体費用など)
  • 登記事項証明書
  • 譲渡所得の計算明細書(税務署または国税庁Webサイトで取得)

2. 申告書の作成

国税庁Webサイトの「確定申告書等作成コーナー」やe-Tax、または税務署の窓口で、案内・指示に従って譲渡所得の申告書を作成します。

3. 提出・納税

売却翌年の3月15日までに申告書を税務署へ提出し、所得税が発生した場合は期間内に納付(現金納付、振替納税、クレジットカード納付など)します。

翌年の住民税・社会保険料への影響

不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その影響は税金の納付だけでなく、翌年の「住民税」や「社会保険料」にも及びます。

住民税への影響

確定申告の内容に基づき、売却翌年の6月以降に納める住民税が増額されます。

なお、「3,000万円特別控除」などの特例を利用して譲渡所得が0円になった場合は、住民税の増額も発生しません。

社会保険料への影響

国民健康保険(自営業・退職者など)

前年の所得をもとに計算されるため、売却益が出ると翌年度の保険料が上限(最高額)まで引き上げられる可能性があります。

健康保険(会社員・公務員など)

毎月の給与や賞与をベースに計算されるため、不動産の売却益によって保険料が増額することはありません。

参考記事:【専門家監修】不動産売却の税金はいくら?かからないケースや計算方法・いつ払うかの時期を解説

【不動産別】戸建て・マンション・土地売却の流れ

物件の種別によって購入検討者が気にするポイントや、取引上で求められる実務手続きは異なります。種別ごとの特性を踏まえて売却活動を進めることが大切です。

戸建て売却特有の流れ

戸建ての売却で最初に確認したいのが「隣地との境界」です。 境界標がない場合は、土地家屋調査士に「境界確定測量」を依頼します。 完了までには数か月ほどかかり、費用も数十万〜100万円前後見込んでおく必要があります。

また、売り出し前や媒介契約のタイミングで「建物状況調査(インスペクション)」を行うケースも一般的です。 専門家に建物の状態や欠陥の有無を査定してもらうことで、買主側の不安を抑え、取引後のトラブル防止にもつながります。

関連記事:戸建て売却の流れと注意点!売却を成功させるポイントを解説

マンション売却特有の流れ

マンション売却では、売り出し準備の段階で専有部分だけでなく「マンション全体の管理状況」を確認・開示する流れとなります。

不動産会社を通じて管理組合や管理会社から「重要事項調査報告書」を取得し、修繕積立金の積立状況や滞納の有無、大規模修繕計画を提示します。

あわせて、ペット飼育や楽器演奏に関する「管理規約・使用細則」を揃えておき、購入希望者からの質問にすぐ答えられる体制を整えて売却活動を進めます。

関連記事:マンションを売るなら知っておきたい!売却の流れと成功のコツ

土地売却特有の流れ

更地や古家付きの土地を売却する場合、まずは「どのような建物を建てられる土地か」を知るため、都市計画法や建築基準法に基づく制限(建ぺい率・容積率など)を調べることから始まります。

古家がある場合は、不動産会社と査定・相談を行い、「そのまま売却する」か「解体して更地にして売る」かの判断を下します。

更地にする方が売りやすいケースが多いものの、解体費用(数百万円程度)が先行して発生するため、資金計画を立てた上で販売活動へと移ります。

関連記事:土地売却の流れを解説|高く・早く売るコツや売れないときの対処法も

【事情別】相続・後見人・離婚での不動産売却の流れ

家庭内の事情が関わる不動産売却では、一般的な売却手順に加えて法律上の手続きが必要となります。トラブルを防ぐため、正しい順序を踏んで進めることが必須です。

相続した不動産を売却するまでの流れ

親から相続した不動産を売る際は、遺産分割協議を行って受取人を確定させ、法務局で「相続登記(所有権移転登記)」を済ませるのが先決です。

亡くなった方の名義のままでは、売買契約や引き渡しは行えません。(2024年4月より相続登記は義務化されています)。

名義変更の完了後に査定を受け、実際の売却活動へと進みます。

 要件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「空き家特例」が適用できるため、税理士や不動産会社へ早めに相談しておきましょう。

参考記事:相続した不動産をスムーズに売却!流れ・税金・注意点まで解説

成年後見人による不動産売却の流れ

所有者の認知症などで判断能力が低下している場合は、家庭裁判所に申立てを行い「成年後見人」を立てる必要があります。

売却する物件が被後見人の「自宅(居住用不動産)」にあたるなら、売買契約前に家庭裁判所の「居住用不動産処分許可」を得なければなりません。 後見人の選任から処分の許可取得、引き渡しまでには数か月〜半年以上かかるケースも多いため、余裕を持ったスケジュールで動きましょう。

参考記事:認知症の方の土地は売却できる?成年後見制度や手続きの流れを解説

離婚に伴う自宅売却と任意売却の流れ

離婚に伴う自宅売却では、まず「住宅ローンの残高」と「住宅の名義」を確認し、売却想定額でローンを完済できるか調べることから始まります。

売却額がローン残高を上回る(アンダーローン)場合は、売却益を財産分与する通常の売却手続きへと進みます。一方、売却額よりローンが上回る(オーバーローン)状態で手持ち資金での補填も難しい場合は、金融機関の同意を得て売却する「任意売却」の手続きへ移行します。

離婚時の取り決めや任意売却には専門的な交渉が必要となるため、実績のある不動産会社へ早めに相談しておきましょう。

参考記事:【専門家監修】離婚時の不動産売却で後悔しない進め方|財産分与・ローン・税金まで解説

ウスイホームのエリア別(横須賀・横浜・湘南)不動産売却期間

ここまでは、一般的な不動産売却の流れや平均的な期間(約3〜6か月)を解説してきました。しかし、実際の売却ペースは物件の条件だけでなく、その地域特有の需要動向に大きく左右されます。

そこで、一部の極端な事例に影響されにくい過去6年間の「中央値」データを用いて、ウスイホームのエリア別・物件種別ごとの売却期間をご紹介します。

ご自身の地域の傾向を掴む目安としてお役立てください。

横須賀市の不動産売却にかかる期間

横須賀エリアにおけるウスイホームの売却期間(中央値)は、以下の通りです。

戸建て:83日
マンション:72日
土地:70日

海と山に囲まれた自然環境と都心へのアクセスの良さが共存する横須賀は、独自の安定した需要を持つ地域です。地域に蓄積された取引データをもとに、需要と供給のマッチングを迅速に行うことで、いずれの物件種別においても約2か月から3か月弱というペースで成約に至っています。

横浜の不動産売却にかかる期間

横浜エリアにおける売却期間(中央値)は、以下の通りです。

戸建て:67日
マンション:58日
土地:35日

多彩な街の顔を持つ横浜は、利便性の高い駅近マンションから落ち着いた住宅街の戸建てまで、幅広いニーズが存在します。エリア全体として購入需要が高く不動産の流動性が活発なため、3つのエリアの中では最も早く取引が成立しているのが特徴です。特に土地やマンションにおいては、売り出しから2か月未満で売買契約に至るケースが多く見られます。

湘南の不動産売却にかかる期間

湘南エリアにおける売却期間(中央値)は、以下の通りです。

戸建て:105日
マンション:65日
土地:98日

湘南エリアでは、独自のライフスタイルを求める層から「周辺環境」や「物件の個性」を時間をかけて比較検討されます。

そのため、戸建てや土地の売却には3か月強の期間を要していますが、マンションについては65日と比較的早い段階で成約しています。地域の特性を正しく捉え、焦らずに物件の魅力を伝えることが確実な売却につながる鍵と言えます。

ウスイホームの不動産売却事例(横須賀・横浜・湘南)

横浜・湘南・横須賀エリアに密着したサービスを提供するウスイホームでは、地域の市場特性やニーズを熟知したスタッフが、数多くの売却をお手伝いしています。

ここでは、ウスイホームが手掛けた各エリアでの実際の売却事例をご紹介します。

横須賀エリアの不動産売却事例

①横須賀の戸建て売却事例

横須賀市:50代男性

間取り4LDK
専有面積約135㎡
築年数53年
売却価格約2,000万円
売却期間約2か月

②横須賀のマンション売却事例

横須賀市:70代男性

間取り3LDK
専有面積約85㎡
築年数27年
売却価格約3,000万円
売却期間約2か月

③横須賀の土地売却事例

横須賀市:60代男性

土地面積約240㎡
土地の状態更地
売却価格約3,000万円
売却期間約2か月

横浜エリアの不動産売却事例

①横浜市(旭区)の戸建て売却事例

横浜市旭区:70代男性

間取り3LDK
専有面積約80㎡
築年数30年
売却価格約2,600万円
売却期間約2か月

②横浜市(緑区)のマンション売却事例

横浜市緑区:70代男性

間取り3LDK
専有面積約80㎡
築年数32年
売却価格約2,300万円
売却期間約2か月

③横浜市(南区)の土地売却事例

横浜市南区:70代女性

土地面積約190㎡
土地の状態古屋付き土地
売却価格約3,500万円
売却期間約2か月

湘南エリアの不動産売却事例

①湘南(藤沢市)の戸建て売却事例

藤沢市:30代男性

間取り4LDK+ロフト
専有面積約90㎡
築年数9年
売却価格約4,000万円
売却期間約3か月

②湘南(藤沢市)のマンション売却事例

藤沢市:50代男性

間取り4LDK
専有面積約100㎡
築年数24年
売却価格約6,000万円
売却期間約2か月

③湘南(藤沢市)の土地売却事例

茅ヶ崎市:60代女性

土地面積約100㎡
土地の状態古屋付き土地
売却価格約650万円
売却期間約2か月

不動産売却の流れに関するよくある質問

Q1.不動産売却で事前に用意しておくべき必要書類は何ですか?

A.初期の査定段階からスムーズに進めるために、登記済権利証(または登記識別情報通知)、運転免許証などの身分証明書、固定資産税・都市計画税納税通知書などを準備しておきましょう。

また、戸建ての場合は間取り図や測量図、マンションの場合は管理規約やパンフレットがあると役立ちます。紛失しているものがあっても代替手段があるケースが多いため、担当者にご相談ください。

参考記事:【プロ監修】不動産売却の必要書類一覧|取得方法や費用まで徹底解説

Q2. 不動産売却にかかる費用や税金はいくらくらいですか?


A. 諸費用の目安は「売却価格の約4%〜6%」、税金は「売却益が出たかどうか」で決まります。

主な諸費用には、不動産会社へ支払う「仲介手数料」をはじめ、契約書に貼る「印紙代」、抵当権抹消などの「登記費用(司法書士報酬)」が含まれます。

税金については、売却によって利益(譲渡所得)が出た場合にのみ「譲渡所得税(所得税・住民税)」が課税されます。ただし、マイホームの売却であれば「3,000万円特別控除」などの特例を利用することで、税金が0円になるケースも多くあります。具体的な概算は、媒介契約前の資金計画時にご相談いただくのが確実です。

参考記事:

不動産売却の費用一覧│目安や計算方法、安く抑えるコツまで解説

不動産売却の税金はいくら?かからないケースや計算方法・いつ払うかの時期を解説

Q3.査定を依頼したら、必ずその不動産会社で売却しなければいけませんか?

A.いいえ、必ずその会社と媒介契約を結ばなければならないという義務は一切ありません。

査定はあくまで「現在の市場価値を知るための目安」であり、担当者の対応力を見極めるためのプロセスです。査定額の根拠が乏しい、あるいは相性が合わないと感じた場合は、気兼ねなくお断りいただいて問題ありません。心から信頼できる不動産会社を選ぶことが何よりも大切です。

Q4.近所や知り合いに知られずに売却することはできますか?

A.はい、十分に可能です。

周囲に知られたくない場合は、不動産会社が抱えている既存の購入希望顧客や投資家に対してのみ、個別に物件情報を紹介する「水面下での営業活動(非公開物件)」を行うことができます。完全に秘密を厳守し、かつ急いで売却したい場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」を選択することで、ご近所に悟られることなく短期間で売却を完了させることが可能です。

Q5.売買契約を結んだ後に、自己都合でキャンセルすることはできますか? 

A. キャンセル自体は可能ですが、時期に応じた高額なペナルティが発生します。

「手付解除期日」までであれば受領した手付金の倍額を支払う「手付倍返し」で解約できますが、期日を過ぎた場合は契約違反となり、売買代金の10%〜20%に及ぶ高額な違約金が発生します。大きな金銭負担を伴うため安易なキャンセルは避け、不明な点は必ず契約を結ぶ前に相談して解消しておきましょう。

不動産売却のご相談ならウスイホームにご相談を

不動産売却をお考えの方は、ぜひウスイホームへご相談ください。当社は1976年の創業以来、横須賀・横浜・湘南エリアに密着し、地域に根ざした強固なネットワークと豊富な取引実績をもとに、数多くのお客様のご依頼に応えてまいりました。

「まずは今の価値が知りたい」「住み替えの資金計画を立てたい」といったご要望から、急いでの現金化、相続や離婚などの複雑なご事情を抱えた売却まで、専任のスタッフが一人ひとりの状況に寄り添い、最適なプランをご提案いたします。プロのスタッフが誠実に対応いたしますので、疑問や不安を解消する第一歩として、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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神奈川の不動産(マンション・アパート・事務所・一戸建て・土地)売却 | ウスイホーム 

準備と適切な手順で納得のいく不動産売却を

不動産の売却は、専門的な用語や手続きが多く、最初は戸惑うこともあるかもしれません。しかし、本記事で解説した7つのステップに沿って順序立てて進めていけば、決して難しいものではありません。

売却を成功させるための最大のポイントは、「事前に相場を把握し、ゆとりのあるスケジュールを立てること」、そして「買主に対して誠実に対応し、物件の不具合などは隠さずに伝えること」の2点に尽きます。資金計画や税金、物件ごとの注意点などをあらかじめ理解しておくことで、引き渡し後のトラブルを防ぎ、安心できる取引につながります。

不動産は一つとして同じ条件のものはなく、売却に至るご事情やご希望も人それぞれ異なります。焦らずに正しい知識を身につけ、ご自身の納得がいく不動産売却を実現してください。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)
ウスイホーム株式会社 代表取締役社長

【経歴】
大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。
2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。地域貢献活動にも力を入れている。
2025年4月、ウスイホーム株式会社代表取締役社長に就任。

地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員
執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、横浜・湘南・横須賀エリアで不動産売却のお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、不動産売却を検討する際に役立つ情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact

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