土地売却

今、家を売るべき?不動産売却のベストタイミングと避けるべき時期

公開日: 最終更新日:
timing-1

不動産を売るうえで、「いつ売るか」のタイミングは非常に重要です。市場の相場や築年数、税制優遇の有無によって、売却後に手元に残る金額は大きく変わります。本記事では、不動産売却に適したタイミングと、避けるべき時期についてわかりやすく解説します。

ライフイベントや経済の動きにより、「今売るべきか、もう少し待つべきか」は人によって異なります。ご自身にとって最適な売却のタイミングを見極めるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。

ひと目でわかる!不動産売却のベストタイミング早見表

「今の家はいつ売るのが正解なのか?」と迷った際は、以下の早見表をご活用ください。
一般的な目安ではあるものの、ご自身の状況や物件の条件と照らし合わせることで、今すぐ動くべきか、少し待つべきかがひと目で判断できます。

判断する観点売却タイミング避けるべきタイミング
市況・金利相場が高値圏にある「今」住宅ローン金利が本格上昇する前中古市場の在庫急増で価格が下落局面に入った後
築年数戸建て:価値が残る「築20年」以内マンション:大規模修繕前の「築15年」建物の法定耐用年数を超過した後修繕積立金が大幅に増額された後
税金・制度所有期間「5年超」または「10年超」※売却した年の1月1日時点で判定所有期間5年未満(税率が約2倍)控除や特例の適用期限を過ぎた後
季節・時期引っ越し需要がピークになる「1〜3月」内覧が集まりにくいお盆や年末年始などの閑散期
地域事情エリアの需要が高まりきっている時期人口減少が進む地域新駅開業やインフラ整備など、大規模再開発による地価上昇の直前

タイミングを逃して後悔しないためにも、まずはご自身の不動産が「今いくらで売れるのか」、不動産会社に査定を依頼して正確な市場価値を把握することからスタートしてみましょう。

不動産売却のタイミングはなぜ重要?

不動産は、売却の時期によって価格や手元に残る資金が大きく変わる資産です。市場動向や税制、物件の状態など、さまざまな要素が影響するため、適切なタイミングを見極めることが成功のカギとなります。 

たとえば、相場が高い時期を逃せば、想定よりも数百万円も低い価格での売却になってしまうことがあります。また、築年数が長くなると建物の価値が下がり、査定価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

売却を検討し始めた段階で、「売りどき」を判断する視点を持っておくことが重要です。

今が売り時?判断するポイントとは

不動産売却において「今売るべきかどうか」を見極めるには、いくつかの判断材料があります。市場価格の動き、物件の状態、今後の見通し、そして自身の生活状況などを総合的に考慮することが大切です。

ここからは、不動産売却における適切なタイミングを判断するための、代表的なポイントを紹介します。

ポイント1:相場が高値圏なら売る

相場が高水準で推移しているうちに売却を検討することで、不動産価値をできるだけ高く維持したまま手放すことができます。相場は景気や金利、需給バランスなどによって変動し、短期間で上下することも少なくありません。

最新の不動産価格動向や周辺エリアの売却事例を確認し、現在の市場が高値圏にあるかどうかを見極めましょう。判断に迷う場合は、不動産会社に複数の査定を依頼し、価格や見解を比較するという方法もあります。

ポイント2:今後価格が下がりそうなら売る

景気や金利、そして不動産需要の動向を踏まえ、価格が下落に転じる兆しがある場合は、早めに売却を判断することが重要です。特に地方や郊外エリアでは、今後の人口減少や需要低下により、物件価格が中長期的に下がる可能性もあります。

また、築年数が一定以上になると減価償却の影響も大きくなり、売却価格への影響が顕著になります。少しでも有利に売却したい場合は、市場の先行きを意識しておくとよいでしょう。

ポイント3:劣化が進む前なら売る

建物の老朽化による価値低下が本格化する前に売却することで、資産価値を保ったまま売却益を確保しやすくなります。特に築20年を超えると外壁や屋根、配管などに修繕が必要となるケースが増え、買い手からの印象も悪くなりがちです。

修繕費がかさむ前に売却すれば、余計なコストを抑えながらスムーズに取引を進められる可能性があります。また、設備や内装の劣化は査定額に直結するため、売却を意識した時点でメンテナンス状況を確認しておくことが大切です。

将来的に売る予定がある場合は、定期的な点検や軽微な修繕を行い、コンディションを維持しておくと有利に働きやすいでしょう。

ポイント4:ライフイベントが近いなら売る

転勤や定年退職、相続、離婚、家族との同居・介護など、大きなライフイベントを迎えると、所有者自身が住まいに求める条件や優先順位が変わってくることがあります。たとえば、利便性の高いエリアへの移住を考えたり、バリアフリーの住まいが必要になったりすることもあるでしょう。

こうしたライフステージの節目は、不動産を売却して次の生活に向けた準備を進めるタイミングとして適しています。市場価格の動向に関係なく、「これからの暮らし方」に合わせた選択をすることが、結果的に負担の少ない住まい方につながる場合もあります。

ポイント5:相場を確認して条件が合えば売る

相場が大きく上昇していない場合でも、不動産売却に適したタイミングはあります。大切なのは、自宅の売却相場と自身の状況が見合っているかどうかを冷静に見極めることです。ポータルサイトや不動産会社の査定を活用して、周辺の相場や成約事例を確認し、自宅の売却価格の目安を把握しておきましょう。

たとえば、住宅ローンの残債と査定額が同程度、または上回っている場合には、売却を進めやすい環境にあるといえます。また、固定資産税の課税タイミングや税制優遇の適用条件なども確認しておくことで、より有利な条件で売却できる可能性が高まります。 

【2026年最新】全国の不動産取引価格は上昇傾向

不動産売却のベストなタイミングを見極める上で、全国の平均データだけを鵜呑みにするのは危険です。なぜなら、全国的には上昇傾向が続いているものの、神奈川県の中古市場に限って言えば、すでに価格下落の兆候が表れ始めているからです。

まずは、全国の不動産取引価格の傾向について見ていきましょう。

国土交通省:不動産価格指数の最新データ

出典:国土交通省:不動産価格指数の最新確定値(2025年10月分・季節調整値)

国土交通省が公表している「不動産価格指数」の最新データ(2025年10月分・季節調整値)を見ると、全国的な不動産市場は依然として上昇トレンドにあります。

特にマンションの価格上昇は著しく、2013年頃と比較すると約2倍近い水準で推移しています。戸建て住宅や土地に関しても、緩やかではあるものの上昇傾向です。

これだけを見ると「まだまだ待てば高く売れるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、不動産売却のタイミングを考える上で、今後の見通しには慎重な判断が求められます。

その最大の理由が、金利の上昇です。2025年12月に日本銀行が実施した政策金利の引き上げに伴い、2026年以降は住宅ローン金利(特に変動金利)の上昇が本格化すると予測されています。 住宅ローン金利が上がると、家を買いたい人(買主)の毎月の返済負担が増えるため、「予算を下げる」あるいは「購入自体を様子見する」人が増える傾向にあります。買主が減れば、当然ながら中古不動産価格には下押し(値下げ)の圧力がかかるでしょう。

つまり、「いつ売ればいいのか」に対する一つの答えは、相場が本格的な下落トレンドに入ってから慌てて売り急ぐのではなく、まだ高値で買い手がつきやすい今のうちに売却し、利益を確定させることだと言えます。

それでは、実際の神奈川県のリアルなデータはどうなっているのか、次で詳しく見ていきましょう。

【神奈川県の不動産取引価格】新築は高騰続くも、中古市場は下落へ

神奈川県の過去数年の取引データを見ると、全体では上昇傾向にありますが、新築と中古で市場の動きが明確に分かれ始めています。

神奈川県の不動産成約価格の推移

「首都圏不動産流通市場の動向」(公益財団法人東日本不動産流通機構)をもとにウスイホーム広報チーム作成

【神奈川県 不動産取引価格(成約価格)の推移】  (単位:万円)

物件種別2020年2021年2022年2023年2024年2025年
新築戸建て3,5393,8714,1034,0374,2964,608
中古戸建て3,2603,5683,8834,1014,1023,937
中古マンション3,0033,2093,4773,7113,8973,832
土地2,5722,6633,0723,2123,3283,346

出典:「首都圏不動産流通市場の動向」(公益財団法人東日本不動産流通機構)

まず新築戸建てに関しては、資材価格や人件費の高騰を背景に右肩上がりが続いており、2024年の4,296万円から2025年には4,608万円へと急伸しています。

一方で、売却検討者が注視すべきなのは中古市場の動きです。
全国的な上昇トレンドとは裏腹に、神奈川県の中古戸建て・中古マンションともに、2024年を天井に価格が下落に転じました。

中古戸建ては、2024年に4,102万円の高値を記録しましたが、2025年には3,937万円へと下落し、再び4,000万円台を割り込んでいます。

中古マンションも同様に、3,897万円(2024年)から3,832万円(2025年)へと微減しており、中古物件相場に関してはこれまで以上の上昇が期待できるかは不透明です。
2026年以降は売出価格を慎重に見極める必要があります。見極めなければ、売れ残るリスクが高いと言えます。

築年数から見る不動産売却のベストタイミング

先述のように、築年数は売却価格に大きく影響する要素の一つです。一般的に、住宅は築年数が経過するほど資産価値が下がる傾向にありますが、物件の種類や立地によって、価格が大きく下落し始める「節目のタイミング」が存在します。

売却を検討する際は、こうした築年数の目安を把握しておくことで、適切なタイミングを逃さずにすみます。ここからは、築年数から見る不動産売却のベストタイミングについて解説します。

戸建ては築20年が売り時の目安

戸建て住宅の場合、築20年を超えると建物の価値が急激に下がりやすくなります。これは、建物の老朽化による修繕リスクや資産価値の評価低下が大きな理由です。

戸建住宅やマンションの市場価値の推移

出典:国土交通省:「中古住宅流通・リフォーム市場の現状」

この図からも分かるように、日本の不動産市場では、木造住宅の法定耐用年数(22年)を目安として、築年数の経過とともに建物の査定価格が直線的に減少していく傾向があります。

築20年を超えると建物の市場価値は「ほぼゼロ(土地の価格のみ)」として評価されてしまうリスクがあるため、建物に価値が残っているうちに高く売りたいのであれば、築20年を迎える前が一つの目安です。

なお、近年はリノベーション需要の増加により、築20年を超えていても、適切なメンテナンスやリフォームが行き届いていれば建物に価値がつくケースも増えています。
自己判断で諦めず、まずはプロの査定で現在の正確な価値を確かめることが重要です。

マンションは築15年が売り時の目安

マンションの場合、築15年程度までが売却しやすいタイミングとされています。この時期までは流通性が高く、物件価格も一定の水準を維持しやすいため、比較的高値での売却が見込めます。築15年を超えると、共用部分の老朽化や修繕積立金の増加といった懸念から、買い手の検討対象から外れやすくなる傾向があります。

特に、立地や管理状態が良好であっても、築年数の印象がネックになるケースは少なくありません。そのため、資産価値を維持しながら売却したい場合は、築10〜15年の間での売却を視野に入れるとよいでしょう。

土地は周辺開発のピークと固定資産税の負担が目安

建物がない土地(更地)は築年数による劣化がありませんが、周辺の再開発が完了するタイミングや固定資産税の負担が売り時のサインとなります。

近隣で新駅の開業や大型商業施設の建設など、大規模な再開発が行われている場合、その計画が完了して街の利便性がピークに達したタイミングが、地価が最も高くなりやすい絶好の売り時です。

一方で、使っていない更地を長く所有し続けるのはおすすめできません。建物が建っている土地(住宅用地)には固定資産税を最大6分の1に軽減する特例がありますが、更地にしてしまうとその特例が外れ、固定資産税の負担が最大で6倍に跳ね上がってしまいます。税金の支払いで損をし続ける前に、買い手が見つかりやすいタイミングで早めに売却・現金化の決断をすることが大切です。

関連記事:

土地売却時にできる節税対策とは?売却時の税金シミュレーションも紹介

税制優遇を活かすベストタイミング

不動産を売却する際には、税制上の特例や優遇措置を活用することで、手元に残る金額を大きく増やすことが可能になります。売却のタイミングによっては節税効果が得られるため、事前に適用条件を把握しておくことが重要です。

ここでは、代表的な4つの特例を紹介し、それぞれの適用タイミングについて解説します。

所有期間が5年を超えたら売却で節税できる

不動産の譲渡所得にかかる税率は、「所有期間が5年以下」か「5年以上」かで大きく変わります。5年を超えると「長期譲渡所得」として税率が軽減されるため、節税を考えるうえで重要な目安となります。


【所有期間別の税率】

所有期間税区分税率(所得税+住民税+復興税)節税メリット
5年以下短期譲渡所得39.63%(30%+9%+0.63%)高税率で課税、節税メリットなし
5年超長期譲渡所得20.315%(15%+5%+0.315%)短期より大幅に軽減される

売却を急がない場合は、所有期間が5年を超えるのを待つことで、手元に残る資金が大きく変わる可能性があります。

10年超の所有でさらに税率が軽減される

マイホームとして使用していた不動産を10年以上所有していた場合、「軽減税率の特例」が利用できる可能性があります。これは、通常の長期譲渡所得よりさらに低い税率が適用される制度です。

【軽減税率の適用条件】

所有期間税率(所得税+住民税+復興税)適用条件
10年超
(マイホーム)
約14.21%
(10%+4%+0.21%)
譲渡益6,000万円以下の部分に適用される特例

この特例は、譲渡所得のうち一定額までにしか適用されないため、売却前に税理士や不動産会社へ確認しておくと安心です。

3,000万円の特別控除が使えるタイミングで売る

マイホームの売却時に適用される代表的な特例が「居住用財産の3,000万円控除」です。売却益から最大3,000万円までを非課税にできるため、非常に大きな節税効果が期待できます。

【居住用財産の3,000万円控除】

特例名控除額主な適用条件売却期限の目安
居住用財産の特別控除最大3,000万円・売却する物件が居住用
・住まなくなってから3年目の年末までに売却
譲渡年の確定申告が必要

この制度を活用することで、たとえ譲渡益が出た場合でも課税されないケースも多く、売却時の大きな判断材料となります。

相続から3年以内に売ると特例が適用される

相続で取得した空き家を売却する場合、「被相続人の居住用財産を譲渡した場合の特例(相続空き家の3,000万円控除)」が適用できる可能性があります。条件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。

【相続空き家の3,000万円控除】

特例名控除額主な条件売却期限の目安
相続空き家の3,000万円控除最大3,000万円・被相続人が一人暮らし
・相続人が単独相続・耐震改修または取り壊し済み
相続開始日から3年以内の12月31日までに売却

この特例は期限や条件が細かく定められているため、相続が発生した段階で早めに売却の可否を検討しておくことがポイントです。

3年以内に相続不動産を売却すると税金が安くなる?利用できる特例も紹介

【季節】不動産売却に適したタイミング

不動産売却において、1年の中で住宅需要が高まる季節を狙うことは、スムーズな売却と高値成約につながる重要なポイントです。ここでは、特に売り時とされるシーズンと、実際の最新データから読み解く傾向を解説します。

新生活に向けた「1〜3月」は需要が最大に

1年の中で最も不動産取引が活発になるのは、進学や就職、転勤などが集中する春先の「1〜3月」です。

実際に「2025 不動産業統計集」のデータを見ても、首都圏および神奈川県において、戸建て・マンション・土地のいずれの物件種別においても3月が取引のピークとなっています。4月からの新生活に向けて「3月末までに入居したい」と考える購入希望者が増えるため、年間で最も買い手が増えやすいためです。

需要が高まるこの時期は、競合物件に埋もれにくく、少し強気の価格設定でも成約に至る可能性が高くなります。ただし、3月に売却(引き渡し)を完了させるには、前年の秋から冬頃には不動産会社へ査定を依頼し、余裕をもって売り出しの準備を進めておくことが大切です。

参考:公益財団法人不動産流通推進センター「2025 不動産業統計集」

【地域事情】横浜・湘南・横須賀特有の売却タイミングのポイント

神奈川県内の不動産市場は、都心へ直結する都市部、移住者に人気の沿岸部、人口減少が進む郊外部とで需要が完全に二極化しています。県全体の平均データだけで判断するのではなく、所有する物件のエリア特性に合わせた売却戦略が重要です。ここでは、3つの主要エリアにおける最適な売却タイミングを解説します。

横浜中心部・川崎:価格高騰のピークアウト前に売る

横浜駅周辺や川崎市の中心部など、再開発が進む利便性の高いエリアでは、価格が高止まりしている「今」が利益確定の売り時です。

最新の令和8年(2026年)地価公示でも、横浜市中心部や川崎市の地価は高い上昇率を維持しており、マンションを中心に物件価格は歴史的な高水準で推移しています。

しかし一方で、東日本不動産流通機構(レインズ)の直近のレポートなどを見ると、価格の高止まりによって購入層の予算上限に達しつつあり、市場の在庫件数が増加の兆しを見せています。今後は金利上昇に伴う購買力の低下も予想されるため、価格がピークアウトして明確な下落トレンドに転じる前に売却を判断することが、手残りを最大化するポイントです。

参考:

国土交通省「令和8年地価公示」

公益財団法人 東日本不動産流通機構(レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向」

湘南(藤沢・茅ヶ崎等):移住需要が高いうちに売る

リモートワークの定着等で移住人気を集めた湘南エリアは、ブランドへの評価が高く実需がある今のうちに売却するのが賢明です。

総務省の「住民基本台帳人口移動報告」や朝日新聞の報道によれば、神奈川県は全国トップクラスの転入超過(転出者より転入者が多い状態)となっており、特に茅ヶ崎市や平塚市は全国の市町村でも上位にランクインするなど、湘南エリアへの移住需要は依然として活況です。直近の地価公示でも高い上昇率を記録しており、高値での成約が実証されています。

一方で、一時期の過熱した移住ブーム自体は成熟期に入りつつあります。人気を牽引してきた藤沢市などでは移住の勢いが落ち着きを見せる兆しも指摘されているため、いつまでも今の高値で売れると油断せず、確実に買い手がつく現状での売却が最も合理的な選択と言えます。

参考:

総務省:住民基本台帳人口移動報告 2025年(令和7年)結果

朝日新聞:昨年の転入超過、神奈川は全国2位 茅ケ崎、平塚がトップ10入り(2024)

横須賀・三浦半島:空き家化を見据え「早さ」を重視

横須賀市や三浦半島エリアでは、相場の上昇を待つのではなく早期の手放しが売却成功のポイントです。

横須賀市が公表している人口ビジョンのデータ等にも示されている通り、同エリアは県内でも特に人口減少と少子高齢化の進行が早く、高齢化率が30%を超える水準に達しています。市外への転出超過も課題となっており、一部の住宅地では地価の下落や横ばいが続いています。

家を買う人が減少していく中で、高く売れる時期を待ち続けるのは有効な策とは言えません。
放置すれば建物の老朽化が進むだけでなく、空き家化による資産価値のさらなる下落や、固定資産税の負担増大を招きます。買い手が存在するうちに、相場価格で早急に売却活動を始めることが、結果的に損失を最小限に抑える最善策となります。

参考:

横須賀市「横須賀市人口ビジョン(改訂版)

国土交通省「令和8年地価公示」

不動産売却で「損をする・売れにくい」避けるべきタイミング

不動産は「いつ売るか」のタイミングが非常に重要ですが、中には売却に適さないタイミングも存在します。特に税負担が大きくなる場合や、売却によって損失が出る可能性がある場合は注意が必要です。

ここでは、避けたほうがよい代表的な2つのケースについて解説します。

所有期間が5年未満のとき

先述の通り、所有期間が5年未満で不動産を売却すると、短期譲渡所得として扱われます。これにより税率が高くなるため、手元に残る利益が少なくなりやすい傾向があります。たとえば、1,000万円の譲渡益が出たとしても、課税額が大きくなり、想定よりも受け取れる金額が大幅に減ってしまう可能性があります。

さらに、住宅ローンの返済が残っている場合は、売却益の一部または全部を返済に充てる必要があるため、資金的な余裕がなくなることも考えられます。

税負担を抑えて効率よく売却するためには、可能であれば所有期間が5年を超えるタイミングまで売却を見送ることが望ましいといえるでしょう。 

オーバーローンの状態のとき

「オーバーローン」とは、不動産の売却価格よりも住宅ローンの残債のほうが多い状態を指します。この状態で不動産を売却すると、不足分を自己資金で補わなければならず、手元に資金が残らないどころか、現金を用意して追加支払いが発生するケースもあります。

特に、築年数がある程度経過していたり、市場価格が下落傾向にあるエリアでは、査定額が想定より低くなることも多いため、注意が必要です。

どうしても売却しなければならない事情がある場合は、任意売却や金融機関との相談を検討するのも一つの手段です。無理な売却は避け、損失リスクを最小限に抑えられるよう、慎重に判断しましょう。

お盆や年末年始のとき

内覧希望者が集まりにくい、お盆(8月)や年末年始の閑散期に売り出しをスタートさせるのは避けましょう。

この時期は、帰省や家族のイベント、旅行などで忙しく、不動産探しを一時的に休止する人が大半です。不動産会社自体も長期休業に入ることが多いため、問い合わせが極端に減ります。

閑散期に売り出してしまうと、誰からも見向きされないまま時間だけが過ぎ、「長期間売れ残っている不人気な物件」というレッテルを貼られてしまいます。結果として、買い手から大幅な値下げ交渉を受けやすくなるため、この時期は売却の準備(査定や片付け)に充て、連休明けの需要が戻るタイミングに合わせて売り出すと良いでしょう。

相場価格の上昇が見込まれるとき

近隣での大規模な再開発や新駅の開業など、インフラ整備による地価の上昇が確実に見込まれるタイミングでの売却は、機会損失につながります。

特に神奈川県内でも、横浜エリアや再開発が進む沿線などでは、街の利便性が向上することで周辺の不動産価値が大きく跳ね上がるケースがあります。こうした恩恵を受ける直前に急いで手放してしまうと、将来得られたはずの数百万円の利益を逃すことになりかねません。

自身の物件の周辺でどのような都市計画が進行しているのか、地域の情報に精通した地元の不動産会社からアドバイスをもらうことが大切です。

税制優遇が適用されない時期

3,000万円特別控除などの特例を使える期限を過ぎてからの売却は、税金面で最も大きな損をしてしまうタイミングです。

例えば、マイホームを売った際の利益から最大3,000万円を差し引ける特例は、「住まなくなってから3年目の12月31日まで」に売却を完了させなければ適用されません。また、相続した空き家の特例にも期限が設けられています。

まだ焦らなくていいだろうと放置した結果、期限を1日でも過ぎてしまえば特例は一切使えなくなり、本来払わなくてよかったはずの税金が重くのしかかります。各種特例の期限が迫っている場合は、早めの売却を検討すべきタイミングになります。

不動産売却のタイミングに関するよくある質問(FAQ)

離婚で不動産を売却するなら、離婚前・離婚後どちらのタイミングが良いですか?

財産分与のトラブルを防ぐため、原則として離婚前に売却・現金化するタイミングがベストです。

離婚が成立した後に家を売ろうとすると、相手方と連絡が取りづらくなり、売却活動がスムーズに進まないケースが多々あります。特に、住宅ローンの名義が共有であったり、相手が連帯保証人になっていたりする場合は、双方の同意や署名・捺印が必須です。後の手続きを複雑化させないためにも、離婚前に家を売り、得られた現金をきっちりと分割して清算するのが最も安全で確実なタイミングと言えます。

関連記事:

【専門家監修】離婚時の不動産売却で後悔しない進め方|財産分与・ローン・税金まで解説

相続した不動産を売却するならどのタイミングがいいですか?

税制優遇を最大限に受けられる「相続開始から約3年以内」が、ひとつの大きなタイムリミット(売り時)になります。

相続した不動産を売却する際、税金を大幅に抑えられる「取得費加算の特例」や「空き家の3,000万円特別控除」といった制度が利用できます。

利用する特例によって「相続開始から約3年10か月以内」や「3年を経過する年の年末まで」と細かく期限が異なります。いずれにせよ、相続から3年以内を一つのタイムリミットとして動き出すのが安全です。

期限を1日でも過ぎてしまうと税金が跳ね上がり、数百万円単位で損をしてしまうリスクがあります。利用する予定のない実家などは、建物の老朽化や固定資産税の負担増を避けるためにも、期限から逆算して早めに売却活動をスタートしましょう。

関連記事:

相続した不動産をスムーズに売却!流れ・税金・注意点まで解説

不動産売却の値下げのタイミングはいつが良いですか?

売り出しを開始してから1か月〜3か月後が、価格を見直す一般的な目安となります。

具体的には、不動産会社との媒介契約の更新時期(一般的に3か月ごと)や、ポータルサイトでの物件の閲覧数・内覧申し込み件数が明らかに落ち込んできたタイミングです。

ただし、焦って自己判断で安易に値下げをするのは禁物です。周辺で似たような条件のライバル物件がいくらで売れたのかなど、市場の反応を見極めながら、担当の不動産会社と価格を調整していきましょう。

住宅ローンが残っている家は、いつ売却するのがいいですか?

家の売却代金や手持ちの資金で「ローンを完済(一括返済)」できる状態であれば、返済期間中であってもいつでも売却は可能です。

住宅ローンが残っている家を手放すには、物件の引き渡し時にローンを全額返済し、金融機関の「抵当権」を抹消する必要があります。したがって、「今の家がいくらで売れるのか」を査定し、売却額がローン残高を上回る(アンダーローンになる)ことが確認できたタイミングが、本格的に動き出すベストな時期です。

まずは不動産相場が高値圏にある今のうちに査定を受け、正確な市場価値とローン残債のバランスを把握することから始めましょう。

関連記事:

住宅ローン中の戸建て売却を成功させる方法!手順も解説

住み替えの場合、「家を売る」のと「新居を買う」のはどちらが先ですか?

手元資金に十分な余裕がない限り、今の家を先に売却する「売り先行」のタイミングで進めるのが安全です。

先に今の家を売却して手元に入る金額を確定させることで、新居の購入予算が明確になり、資金計画が狂いにくくなります。

逆に、新居を先に買う「買い先行」の場合、今の家が想定通りの価格・時期で売れなかった際に、旧居と新居の二重ローンを抱えるリスクが生じます。資金ショートへの焦りから、結果的に今の家を安売りしてしまう失敗につながりやすいため、資金計画に不安がある方は「売り先行」を基本にスケジュールを組むようにしましょう。

不動産売却のご相談はウスイホームへ

不動産売却には、専門的な知識と市場の見極めが必要になるため、信頼できる不動産会社に相談することが重要です。ウスイホームでは、地域に根ざした情報と実績をもとに、お客様一人ひとりの状況に合わせた最適な売却プランをご提案しています。

初めての売却でも安心して進められるよう、経験豊富なスタッフが全力でサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

▼横浜・湘南・横須賀エリアで不動産売却についてのご相談はこちら▼

神奈川の不動産(マンション・アパート・事務所・一戸建て・土地)売却 | ウスイホーム

最適なタイミングで売却できるようにしよう

不動産の売却は、大きな決断の一つです。相場や税制、ライフプランなどさまざまな要素を踏まえながら、売却のタイミングをどう判断するかに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。価格の下落や税負担の増加といったリスクを避けるためにも、焦らず、でも計画的に動くことが大切です。

後悔のない売却を実現するためには、自分にとっての売り時がいつかを意識することが大切です。市場の情報を少しずつ集めながら、必要に応じて専門家に相談することで、不安を減らしながら前に進むことができます。不動産の売却が「納得のいく選択」になるよう、じっくり準備を進めていきましょう。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)
ウスイホーム株式会社 代表取締役社長

【経歴】
大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。
2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。地域貢献活動にも力を入れている。
2025年4月、ウスイホーム株式会社代表取締役社長に就任。

地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員
執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、横浜・湘南・横須賀エリアで不動産売却のお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、不動産売却を検討する際に役立つ情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact