不動産を売るうえで、「いつ売るか」のタイミングは非常に重要です。市場の相場や築年数、税制優遇の有無によって、売却後に手元に残る金額は大きく変わります。本記事では、不動産売却に適したタイミングと、避けるべき時期についてわかりやすく解説します。
ライフイベントや経済の動きにより、「今売るべきか、もう少し待つべきか」は人によって異なります。ご自身にとって最適な売却のタイミングを見極めるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
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目次
不動産売却のタイミングはなぜ重要?

不動産は、売却の時期によって価格や手元に残る資金が大きく変わる資産です。市場動向や税制、物件の状態など、さまざまな要素が影響するため、適切なタイミングを見極めることが成功のカギとなります。
たとえば、相場が高い時期を逃せば、想定よりも数百万円も低い価格での売却になってしまうことがあります。また、築年数が長くなると建物の価値が下がり、査定価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
売却を検討し始めた段階で、「売りどき」を判断する視点を持っておくことが重要です。
今が売り時?判断するポイントとは

不動産売却において「今売るべきかどうか」を見極めるには、いくつかの判断材料があります。市場価格の動き、物件の状態、今後の見通し、そして自身の生活状況などを総合的に考慮することが大切です。
ここからは、不動産売却における適切なタイミングを判断するための、代表的なポイントを紹介します。
ポイント1:相場が高値圏なら売る
相場が高水準で推移しているうちに売却を検討することで、不動産価値をできるだけ高く維持したまま手放すことができます。相場は景気や金利、需給バランスなどによって変動し、短期間で上下することも少なくありません。
最新の不動産価格動向や周辺エリアの売却事例を確認し、現在の市場が高値圏にあるかどうかを見極めましょう。判断に迷う場合は、不動産会社に複数の査定を依頼し、価格や見解を比較するという方法もあります。
ポイント2:今後価格が下がりそうなら売る
景気や金利、そして不動産需要の動向を踏まえ、価格が下落に転じる兆しがある場合は、早めに売却を判断することが重要です。特に地方や郊外エリアでは、今後の人口減少や需要低下により、物件価格が中長期的に下がる可能性もあります。
また、築年数が一定以上になると減価償却の影響も大きくなり、売却価格への影響が顕著になります。少しでも有利に売却したい場合は、市場の先行きを意識しておくとよいでしょう。
ポイント3:劣化が進む前なら売る
建物の老朽化による価値低下が本格化する前に売却することで、資産価値を保ったまま売却益を確保しやすくなります。特に築20年を超えると外壁や屋根、配管などに修繕が必要となるケースが増え、買い手からの印象も悪くなりがちです。
修繕費がかさむ前に売却すれば、余計なコストを抑えながらスムーズに取引を進められる可能性があります。また、設備や内装の劣化は査定額に直結するため、売却を意識した時点でメンテナンス状況を確認しておくことが大切です。
将来的に売る予定がある場合は、定期的な点検や軽微な修繕を行い、コンディションを維持しておくと有利に働きやすいでしょう。
ポイント4:ライフイベントが近いなら売る
転勤や定年退職、相続、離婚、家族との同居・介護など、大きなライフイベントを迎えると、所有者自身が住まいに求める条件や優先順位が変わってくることがあります。たとえば、利便性の高いエリアへの移住を考えたり、バリアフリーの住まいが必要になったりすることもあるでしょう。
こうしたライフステージの節目は、不動産を売却して次の生活に向けた準備を進めるタイミングとして適しています。市場価格の動向に関係なく、「これからの暮らし方」に合わせた選択をすることが、結果的に負担の少ない住まい方につながる場合もあります。
ポイント5:相場を確認して条件が合えば売る
相場が大きく上昇していない場合でも、不動産売却に適したタイミングはあります。大切なのは、自宅の売却相場と自身の状況が見合っているかどうかを冷静に見極めることです。ポータルサイトや不動産会社の査定を活用して、周辺の相場や成約事例を確認し、自宅の売却価格の目安を把握しておきましょう。
たとえば、住宅ローンの残債と査定額が同程度、または上回っている場合には、売却を進めやすい環境にあるといえます。また、固定資産税の課税タイミングや税制優遇の適用条件なども確認しておくことで、より有利な条件で売却できる可能性が高まります。
築年数から見る不動産売却のベストタイミング

先述のように、築年数は売却価格に大きく影響する要素の一つです。一般的に、住宅は築年数が経過するほど資産価値が下がる傾向にありますが、物件の種類や立地によって、価格が大きく下落し始める「節目のタイミング」が存在します。
売却を検討する際は、こうした築年数の目安を把握しておくことで、適切なタイミングを逃さずにすみます。ここからは、築年数から見る不動産売却のベストタイミングについて解説します。
戸建ては築20年が売り時の目安
戸建て住宅の場合、築20年を超えると建物の価値が急激に下がりやすくなります。これは、建物の老朽化による修繕リスクや資産価値の評価低下が大きな理由です。
築20年以降は、土地の評価額のみが価格の中心となるケースも多く、建物分の査定額がほとんどつかないこともあります。売却価格を少しでも高く維持したいのであれば、この築20年前後のタイミングでの売却を検討するのが効果的です。
また、設備の劣化や内装の古さが目立つ前に売りに出すことで、買い手に与える印象もよくなり、成約のスピードが上がる可能性もあります。
マンションは築15年が売り時の目安
マンションの場合、築15年程度までが売却しやすいタイミングとされています。この時期までは流通性が高く、物件価格も一定の水準を維持しやすいため、比較的高値での売却が見込めます。築15年を超えると、共用部分の老朽化や修繕積立金の増加といった懸念から、買い手の検討対象から外れやすくなる傾向があります。
特に、立地や管理状態が良好であっても、築年数の印象がネックになるケースは少なくありません。そのため、資産価値を維持しながら売却したい場合は、築10〜15年の間での売却を視野に入れるとよいでしょう。
税制優遇を活かすベストタイミング

不動産を売却する際には、税制上の特例や優遇措置を活用することで、手元に残る金額を大きく増やすことが可能になります。売却のタイミングによっては節税効果が得られるため、事前に適用条件を把握しておくことが重要です。
ここでは、代表的な4つの特例を紹介し、それぞれの適用タイミングについて解説します。
所有期間が5年を超えたら売却で節税できる
不動産の譲渡所得にかかる税率は、「所有期間が5年以下」か「5年以上」かで大きく変わります。5年を超えると「長期譲渡所得」として税率が軽減されるため、節税を考えるうえで重要な目安となります。
【所有期間別の税率】
| 所有期間 | 税区分 | 税率(所得税+住民税+復興税) | 節税メリット |
| 5年以下 | 短期譲渡所得 | 39.63%(30%+9%+0.63%) | 高税率で課税、節税メリットなし |
| 5年超 | 長期譲渡所得 | 20.315%(15%+5%+0.315%) | 短期より大幅に軽減される |
売却を急がない場合は、所有期間が5年を超えるのを待つことで、手元に残る資金が大きく変わる可能性があります。
10年超の所有でさらに税率が軽減される
マイホームとして使用していた不動産を10年以上所有していた場合、「軽減税率の特例」が利用できる可能性があります。これは、通常の長期譲渡所得よりさらに低い税率が適用される制度です。
【軽減税率の適用条件】
| 所有期間 | 税率(所得税+住民税+復興税) | 適用条件 |
| 10年超 (マイホーム) | 約14.21% (10%+4%+0.21%) | 譲渡益6,000万円以下の部分に適用される特例 |
この特例は、譲渡所得のうち一定額までにしか適用されないため、売却前に税理士や不動産会社へ確認しておくと安心です。
3,000万円の特別控除が使えるタイミングで売る
マイホームの売却時に適用される代表的な特例が「居住用財産の3,000万円控除」です。売却益から最大3,000万円までを非課税にできるため、非常に大きな節税効果が期待できます。
【居住用財産の3,000万円控除】
| 特例名 | 控除額 | 主な適用条件 | 売却期限の目安 |
| 居住用財産の特別控除 | 最大3,000万円 | ・売却する物件が居住用 ・住まなくなってから3年目の年末までに売却 | 譲渡年の確定申告が必要 |
この制度を活用することで、たとえ譲渡益が出た場合でも課税されないケースも多く、売却時の大きな判断材料となります。
相続から3年以内に売ると特例が適用される
相続で取得した空き家を売却する場合、「被相続人の居住用財産を譲渡した場合の特例(相続空き家の3,000万円控除)」が適用できる可能性があります。条件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。
【相続空き家の3,000万円控除】
| 特例名 | 控除額 | 主な条件 | 売却期限の目安 |
| 相続空き家の3,000万円控除 | 最大3,000万円 | ・被相続人が一人暮らし ・相続人が単独相続・耐震改修または取り壊し済み | 相続開始日から3年以内の12月31日までに売却 |
この特例は期限や条件が細かく定められているため、相続が発生した段階で早めに売却の可否を検討しておくことがポイントです。
注意!不動産売却に不向きなタイミング

不動産は「いつ売るか」のタイミングが非常に重要ですが、中には売却に適さないタイミングも存在します。特に税負担が大きくなる場合や、売却によって損失が出る可能性がある場合は注意が必要です。
ここでは、避けたほうがよい代表的な2つのケースについて解説します。
所有期間が5年未満のとき
先述の通り、所有期間が5年未満で不動産を売却すると、短期譲渡所得として扱われます。これにより税率が高くなるため、手元に残る利益が少なくなりやすい傾向があります。たとえば、1,000万円の譲渡益が出たとしても、課税額が大きくなり、想定よりも受け取れる金額が大幅に減ってしまう可能性があります。
さらに、住宅ローンの返済が残っている場合は、売却益の一部または全部を返済に充てる必要があるため、資金的な余裕がなくなることも考えられます。
税負担を抑えて効率よく売却するためには、可能であれば所有期間が5年を超えるタイミングまで売却を見送ることが望ましいといえるでしょう。
オーバーローンの状態のとき
「オーバーローン」とは、不動産の売却価格よりも住宅ローンの残債のほうが多い状態を指します。この状態で不動産を売却すると、不足分を自己資金で補わなければならず、手元に資金が残らないどころか、現金を用意して追加支払いが発生するケースもあります。
特に、築年数がある程度経過していたり、市場価格が下落傾向にあるエリアでは、査定額が想定より低くなることも多いため、注意が必要です。
どうしても売却しなければならない事情がある場合は、任意売却や金融機関との相談を検討するのも一つの手段です。無理な売却は避け、損失リスクを最小限に抑えられるよう、慎重に判断しましょう。
不動産売却のご相談はウスイホームへ

不動産売却には、専門的な知識と市場の見極めが必要になるため、信頼できる不動産会社に相談することが重要です。ウスイホームでは、地域に根ざした情報と実績をもとに、お客様一人ひとりの状況に合わせた最適な売却プランをご提案しています。
初めての売却でも安心して進められるよう、経験豊富なスタッフが全力でサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
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最適なタイミングで売却できるようにしよう

不動産の売却は、大きな決断の一つです。相場や税制、ライフプランなどさまざまな要素を踏まえながら、売却のタイミングをどう判断するかに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。価格の下落や税負担の増加といったリスクを避けるためにも、焦らず、でも計画的に動くことが大切です。
後悔のない売却を実現するためには、自分にとっての売り時がいつかを意識することが大切です。市場の情報を少しずつ集めながら、必要に応じて専門家に相談することで、不安を減らしながら前に進むことができます。不動産の売却が「納得のいく選択」になるよう、じっくり準備を進めていきましょう。
| 監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ) ウスイホーム株式会社 代表取締役社長 【経歴】 大学時代は不動産評価論を専攻。 卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。 2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。 2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。 2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。地域貢献活動にも力を入れている。 2025年4月、ウスイホーム株式会社代表取締役社長に就任。 地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。 【資格】 宅地建物取引士 CPM(米国不動産経営管理士) 日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員 |
| 執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム 1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、横浜・湘南・横須賀エリアで不動産売却のお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、不動産売却を検討する際に役立つ情報を発信しています。 お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact |