豆知識

【プロ監修】不動産売却|不動産会社の選び方・見極め方のポイント

公開日: 最終更新日:
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不動産の売却は、不動産会社と連携しながら進めていきます。そのため、不動産会社の選び方次第で、不動産売却の成功が左右されるといっても過言ではないのです。

不動産は高額な取引になるため、ただ、高く・早く売却できればいいというわけではありません。売主がしっかりと納得できて、できる限り後悔のないような売却につなげることが非常に重要になります。

本記事では、戸建てやマンション、土地といった不動産売却を仲介・サポートする不動産会社の選び方、担当者の見極めるためのポイントを、プロ監修のもと解説します。     

神奈川県で不動産売却をお考えの方へ

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不動産売却|不動産会社(事業者)選び方・ポイント6つ

不動産売却が初めての人でも、安心して相談できる不動産会社(仲介事業者)の選び方・見極めに役立つポイントを6つ紹介します。

①不動産売却の実績は豊富か

不動産会社を選ぶ際には、売買実績が豊富で信頼できる会社を選びましょう。

不動産の売却では、物件の条件や状態の違いはもちろん、売主の事情も異なります。物件を多く取り扱っている会社は、さまざまなケースに対応した経験を持ち、ノウハウを蓄積しているため、売主の状況に合った提案やサポートが期待できるでしょう。

②不動産売却は物件のある地元に強い業者へ

不動産を売却する際には、物件のある地域に強い不動産会社を選ぶことがポイントといえます。それは、自宅から離れた実家の売却など、遠くにある不動産を売却するときも同様です。

理由は、その地域に根差した不動産会社だからこそ、地域の相場や特性、ニーズ、自治体の補助制度や減税措置に詳しく、必要な書類を役所へ提出するときも依頼しやすいといったメリットがあるためです。

また、地元の買主情報を広く持っている可能性が高い点も利点といえるでしょう。

自治体独自の空き家対策の例|神奈川県横須賀市

市町村独自の補助制度の例として、神奈川県横須賀市の空き家に関する条例を紹介します。横須賀市では、古くなり老朽化した空き家の解体工事費用に対する独自の補助を行っています(2024年時点)。
このような自治体ごとの補助制度や減税措置があるため、地元に強い不動産会社を選ぶことをおすすめします。
参考:空き家に対する解体助成制度|横須賀市

③売却だけでなく複数の選択肢を提示できるか

売却だけでなく複数の選択肢を提示できる不動産会社を選ぶことも、不動産売却を成功へとつなげるのに重要な要素となるでしょう。

たとえば、不動産会社が仲介して市場で売却するだけでなく、不動産会社が物件を直接買い取る方法、空き家を賃貸として活用する方法、売却しながら住み続けられるリースバックといった複数の方法があります。

状況に応じた選択肢を柔軟に提案できる不動産会社とは、幅広いサービスを扱っていることを前提として、広範な知識と柔軟な対応力で、売主にとって最適な方法を提案してくれる可能性が高いといえるのです。

このような不動産会社を選ぶことで、無理に売却をすすめられることなく、売主の状況に適した方法で不動産を売却したり活用したりできるでしょう。

不動産の売却方法「仲介」と「買取」の違いとは?

仲介は、不動産会社が売主と買主をつなぐ役割をはたします。売却価格は市場相場を見つつも、売主の希望価格を設定できるのが利点です。しかし、買主が現れるのを待つため、売却までに時間がかかる可能性があります。売買成立時には仲介手数料が発生します。

買取は、不動産会社が売主の物件を直接購入する方法です。買主を探す時間が不要なため、スピーディーに現金化できるという特徴があります。売却価格は売主の希望よりも、市場相場やニーズ、物件の状態や条件などが優先されるため、希望価格よりも低くなることがあります。

④不動産売却時の査定額は高ければいい?

売却したい不動産の査定を依頼したとき、一般的な相場より高めの査定額をつける不動産会社がいたら、冷静になってその価格の根拠を質問してみましょう。

査定価格が高くても納得できる根拠がある場合はよいのですが、不動産会社の中には売主の売却への決断を促すために、相場より高めの査定額を提示するケースがあるといいます。

実際には、その査定価格で売却を目指したとしても、周囲より高い設定価格となるため、最終的に値下げが必要になることがあります。また、長期間にわたり物件が売れずに値下げが続くと、買主にネガティブな印象を与え、さらに売れにくくなるリスクも否定できません。

周辺地域の相場が分からない場合は、いくつかの不動産会社に査定を依頼し地域の相場を理解した上で、納得できる査定価格を提示してくれる不動産会社を選びましょう。

⑤買う側の視点で不動産会社の物件情報をチェック

不動産売却を依頼しようとしている不動産会社のホームページや物件紹介ページを確認してみましょう。その際のポイントは、自分が「買主」だったらと仮定して、掲載されている物件画像や説明文が魅力的で買いたいと思うか、問い合わせしたいと思うかという視点でチェックすることです。

最近は、買主と不動産情報の最初の接点がインターネットであることが多く、ホームページやインターネットに掲載されている物件の見せ方が売却成果に影響します。買う側の視点でしっかりチェックしてみましょう。

⑥不動産売却時の担当者は重要

不動産売却において担当者は、査定・チラシ作り・ネット掲載・買主の案内・契約といった売却活動全体を行います。担当者の対応力で、不動産売却が納得いくものになるのかが左右されるといってもいいでしょう。

また、不動産の売却は早くても2カ月〜半年、長ければ1年程度かかることもあります。その間ずっと付き合っていくことから、担当者との相性も重要です。たとえば、何事もゆっくり相談しながら進めたい売主に対し、何事も迅速な対応を好む担当者がついたとき、売主は不安を感じてしまうかもしれません。

このようなときも信頼できる不動産会社であれば、担当者が個別に時間を設けたり、補助の担当者をつけるといった対応を検討してくれるでしょう。相談する際は、クレームではなく「迅速な対応に感謝していますが、時間をかけて相談したい場合はどうすればいいですか?」というように相談形式で行うことをおすすめします。

この後に、自分に合う担当者を見極めるためのポイントを紹介します。

▼ウスイホームの社員が本音で教える、不動産売却のポイント(動画)▼
【2024年最新版】不動産売却の流れと注意点|拓ちゃんねる(ウスイホーム)   
【不動産売却】減額や損額賠償…売主最大のリスクとは?|拓ちゃんねる(ウスイホーム)
【不動産売却】売却リスクを少しでも下げるための対策法!|拓ちゃんねる(ウスイホーム)

不動産会社 頼れる・信頼できる担当者の見極めポイント4つ

頼れる・信頼できる・相性がいい担当者との出会いは、不動産売却のキーポイントになります。自分にとって最適な担当者を見つけるためのポイントを紹介します。

①話が分かりやすいか

不動産売却には、不動産業界独特の用語や難しい法律が多いため、経験の少ない売主にはすぐに理解ができないことがたびたび発生します。

このような専門用語や法律を分かりやすく説明してくれる担当者は、お客様視点を大切にしていると考えられるため頼れる担当者であるといえるでしょう。

ただし、先ほどもお伝えしたように担当者との相性があるのも事実です。依頼する不動産会社や担当者をこれから決める場合は、自分が希望すること(話を丁寧に聞いてほしい、迅速な対応を好むなど)を事前に伝えておくのもおすすめです。

②知識が豊富か

担当者の知識の有無は、不動産売却に影響を与えます。

たとえば、2024年現在、相続した空き家の売却には、3,000万円の特別控除制度が適用されるケースがあります。担当者が、この適用条件や条例について詳しく知っているか否かで、支払う譲渡所得税の額が違ってきます。

また、担当者が売買時のリスクを十分に理解し、買主に対し売却する不動産のリスク面についてきちんと説明できるかどうかも重要です。これは「契約不適合責任(旧、瑕疵担保責任)」という民法に関連する重要事項にあたるため、引き渡し後のトラブル回避に必須の対応といえます。

担当者の知識とともに、会社として売却時や売却後のトラブル回避のための知識や体制があるかどうかも、しっかりチェックしましょう。

契約不適合責任とインスペクションの重要性について

契約不適合責任とは、売却後の不動産に不具合や欠陥が見つかった際に、売主が責任を負うという民法をいいます。

そのリスクを少なくするために、売却する戸建てのインスペクション(住宅診断)を実施するのが有効です。中古の建物には見ただけではわからない内部劣化や欠陥を持っている場合がありますが、インスペクションは、建築士の資格を持つ専門の検査員が中古住宅を第三者的な立場で検査し、現状の状態を診断してくれます。

もし不適合と診断された場合も、不適合箇所を修復・リフォーム後に再検査を受けることが可能です。不動産会社によっては、インスペクションを受けた中古住宅に瑕疵担保保険を設定するサービスもあります。中古戸建てやマンションを売買する際には、ぜひ活用したいシステムといえるでしょう。

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横浜・湘南・横須賀のインスペクション(建物状況調査) | ウスイホーム

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【不動産売却】中古物件なのに保証付き!?インスペクションの大きなメリット|拓ちゃんねる(ウスイホーム)

③販売力があるか

担当者の販売力は、売却成功の鍵を握る重要な要素といえます。先ほども少し記載しましたが、売却する物件情報の画像や文章を準備してインターネットに掲載するといった販売活動を行うのは担当者です。

さらに、買主候補が問い合わせをしてきたときの対応も、担当者が担います。物件の魅力を言語化しスムーズに説明できる力、同じ資料でも付箋をつけて分かりやすい資料を作成できるといった対応力は、買主を惹きつけ契約につなげる販売力があるといえます。その際、不動産のリスク面についてもポジティブな言葉で上手に伝えられる担当者であれば、買主は納得して購入を検討でき、結果として早期の売却の可能性が高まるでしょう。

担当者の販売力は、売却相談時の会話や、担当者が用意してくれた資料などから推察できます。「もしも自分が買主だったら?」という視点で担当者を見てみましょう。

④預かるのは単なる「物件」ではなく「人生」と認識しているか

不動産売却は取引する金額も大きく、多くの場合、売主にとって人生のターニングポイントとなる重要な出来事です。

担当者にとっては、多くの物件の中の一つに過ぎませんが、売主の心情や背景を汲み取り、大切な不動産資産であることを理解していることはとても大切です。売主の思いを尊重し、誠実に対応してくれる担当者を見つけましょう。

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【後編】「成功」する担当はこうやって見極めろ!【不動産投資/投資/税金】拓ちゃんねる(ウスイホーム)  

おすすめの不動産会社の選び方

最後に、不動産会社を選ぶ際のポイントを紹介し、信頼できる会社を見つける方法をまとめます。不動産売却時の不動産会社選びに、お役立てください。

売却を急かさないで丁寧に相談に乗ってくれる

不動産会社を選ぶ際は、売却を急かさず、丁寧に相談に乗ってくれる会社を選びましょう。

その際、売却以外の選択肢も提案できる体制や担当者の知識がある不動産会社を探すことが大切です。

高い査定額やうまい言葉に左右されず、冷静に不動産会社を選びましょう。

担当者と相性がいい

大切な不動産売却を任せる担当者は、信頼できて頼りになることと同時に、担当者との相性がよいことも大切です。

万が一、担当者に不足があっても、所属するチームや会社全体でサポートできる体制があるかもポイントになります。安心して売却を進めるためには、担当者を含めた会社全体の対応力や体制を見て判断しましょう。

売れるコツや強みがある

魅力的な物件情報を掲載している、売買実績が豊富など、売れるコツを知っている不動産会社を選びましょう。

また、売却したい不動産の地域に根差した地元に強い不動産会社は、地域の相場やニーズに詳しく、強みを持っていると考えられます。このような売れるコツや強みを持つ不動産会社に任せることで、納得いく不動産売却につながるでしょう。

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媒介契約の3つの特徴と違いを理解して契約する

「おすすめの不動産会社の選び方」とは少し異なる視点ですが、不動産売却時に不動産会社と結ぶ媒介契約には、一般・専任・専属専任の3種類があります。本格的に媒介契約を結ぶ前に、自分たちにとって最適な媒介契約を結ぶための基礎知識となるよう、それぞれの特徴と違いを解説します。

一般媒介契約

一般媒介契約は、売主は複数の不動産会社と契約を結ぶことができます。複数の会社が販売活動を行うため、広範囲にわたって買主を探せるメリットがあり、売主自身が買主を見つけた場合、仲介手数料はかかりません。

しかし、各不動産会社は、販売活動に努力をしても他社が売却してしまう可能性があるため、他の媒介契約を結んでいる顧客と比較して消極的な対応になる可能性があります。

専任媒介契約

専任媒介契約では、売主は1社の不動産会社とだけ契約を結びます。他の不動産会社が売却できないため、一般媒介契約と比べ、売買活動を積極的に行ってもらえる可能性が高まります。販売活動の報告を2週間に1度以上行う義務があり、売主自身で買主を見つけて直接取引も可能です。

1社の不動産会社の販売力に依存するため、依頼した会社により状況が左右される可能性があります。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は制約が強く、売主は1社の不動産会社とだけ契約を結び、売主自身で買主を見つけることはできません。

販売活動の報告は7日間に1度以上行われ、自社だけが売却できるため、3つの媒介契約の中でも、とくに積極的な販売活動を行ってもらえることが想定されます。

1社の不動産会社の販売力に依存するため、依頼した会社により状況が左右される可能性があります。

指定流通機構(レインズ)への登録義務について

レインズは不動産会社が、不動産物件を閲覧できるインターネットシステムで、多くの不動産会社の目に触れる機会が増えるシステムです。

一般媒介契約はレインズへの登録は任意で、専任媒介契約と専属専任媒介契約に限り、レインズへの登録が義務付けられているという違いがあります。この点も含めて、どの媒介契約にするのかを検討しましょう。

不動産売却は信頼できる不動産会社選びが成功のコツ

不動産を売却する際の不動産会社選びと担当者の見極め方について解説しました。不動産売却には、信頼できる不動産会社と担当者を選ぶことが非常に重要です。納得でき、できる限り後悔のない不動産売却につなげるために、本記事のポイントをご活用ください。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)

【経歴】
ウスイホーム株式会社 取締役。

大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。

地域貢献活動にも力を入れ、2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。
地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員
執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact