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【専門家監修】戸建ての間取りの考え方・アイデア18選!暮らしの工夫

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戸建て住宅の間取りを考えるときは、家族全員が居心地よく過ごせる空間づくりが必要です。間取りにより、日々の生活の動線や、使い勝手が大きく変わることもあります。この記事では後悔しないための間取りの考え方やアイデアを専門家の視点から紹介します。

クローゼットや在宅ワークの書斎、リビングや子ども部屋の配置など、将来につながる間取りの考え方と工夫を、あなたと家族が理想とする家の計画にぜひお役立てください。

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戸建ての間取りとは?後悔しないための考え方

戸建ての間取りとは、各部屋の配置や階段、風呂場などの位置を示すものです。

注文住宅では、一から設計できるため、世帯人数や理想、目的に合わせた間取りを考えることが可能です。

建売住宅や分譲住宅では間取りは一般的に設計済みで建物も完成していることが多いですが、建築前の設計段階や建築初期の段階であれば、多少の調整ができることもあります。

中古戸建てはリフォームで間取り変更が可能です。ただし、耐震性能に影響を及ぼす柱や壁の位置は変更できないケースがあります。

●おすすめ記事●
【間取り図とは?】記号の意味や、世帯人数別の間取りの選び方を解説!|ウスイホーム

戸建ての間取りアイデア|子ども部屋

子ども部屋

子ども部屋は、子どもが使う限られた時間を楽しく過ごせるように設計することがポイントです。子どもが巣立った後は、親世代が快適に使えるよう長い目線で間取りを考えましょう。

子どもの人数分の個室・個人スペースは必要

兄妹がいる場合は子どもの人数分の個室または個人スペースを考えておく必要があります。

子どもが本格的に個室をほしいと思うようになるのは、一般的に10〜11歳前後といわれています。子どもが小さいうちからそれぞれの子ども部屋を用意する場合は、ケガ防止や、兄妹・友達間とのトラブル予防の観点から家族共通の遊び場としてオープンに利用し、親が見守れる間取りにしておくのが理想です。リビングに接した子ども部屋や勉強スペースも、人気の間取りとなっています。

各子ども部屋(スペース)の広さは4.5帖程あれば、ベッド・机・収納家具が置ける広さとなり、厚生労働省が公開した居住面積水準の「誘導居住面積水準(※)」にほぼ達します。

6帖を2つに間仕切る3帖程度の場合は、ロフトの設置やシステムベッドの活用、この後に紹介するファミリークローゼットを設置することで、スペースを有効に使えるでしょう。

※誘導居住面積とは、世帯人数に応じて、豊かで多様な住生活を実現・対応するために必要とされる住宅の面積水準をいいます。

参考:
住生活基本計画における居住面積水準 厚生労働省
参考資料 誘導居住面積水準(住生活基本計画(平成23年3月15日閣議決定)より抜粋) 国土交通省

音漏れを防ぐ工夫も考慮して

受験期や中学生以降は、テレビの音漏れや人の声が気になるようになる点にも配慮が必要です。

1つの部屋を間仕切りする場合、簡易的にはアコーディオンカーテンやパーテーション(パーティション)式の間仕切り家具などが便利ですが、音漏れは防げません。

音漏れ対策を考えたい場合は、簡易的な間仕切りよりも防音効果を高められる防音壁や間仕切り建具を検討するとよいでしょう。通常は後から設置することが可能で、一般的な設置費用は、30万円前後〜とされています。

将来的に間仕切りを計画している場合は、後から増設するのが大変な「窓」「照明」「コンセント」「ドア」を、各部屋のエリアに事前に配置しておくのがポイントです。

間仕切りする位置の天井は、壁や突っ張り棒や建具の設置にも耐えられるよう強度を高めておくことをおすすめします。

また、子ども部屋以外に、小さな勉強スペースを作るというのもアイデアの一つです。リビングとは離れた廊下や玄関付近に机とイスを設置し、集中できるスペースを確保するのもよいでしょう。必要に応じて親が自室を利用し、子どもはリビングで静かに過ごせる環境を作るという考え方もあります。

子ども部屋に収納なし?後からでも追加もできる

子ども部屋には、洋服、ゲームやおもちゃを収納するスペースが必要なため、収納は各部屋にあるのが理想です。

しかし、子どもの成長やモノの量に合わせた収納ケースや間仕切り収納家具を後から設置できるため、収納スペースにこだわり過ぎず、自由に広く使える空間を多くとる方が有効です。

特に、子どもが、自分の部屋をしっかり使う期間は一般的に10〜15年程度とされているため、子どもが巣立った後、趣味や仕事の部屋、来客スペースとして活用できるようシンプルな間取りにしておくことをおすすめします。

戸建ての間取りアイデア|夫婦の寝室

夫婦の寝室

夫婦の寝室には、セパレート寝室という考え方があります。在宅ワーク用のスペースや収納力のあるクローゼットを作るのもおすすめです。早速、アイデアを紹介します。

セパレート寝室

長く生活していくと、就寝時間のズレやパートナーのいびきなどで、夫婦仲はよくても一緒の寝室で眠ることにストレスを感じるケースがあります。

この対策として、寝室を別にする以外に、セパレート寝室という考え方がおすすめです。同じ寝室を維持しつつパーテーション(パーティション)を設けたり、家具を配置したりすることで、適度にプライベートな空間を作る方法です。

お互いの気配を感じながら、生活スタイルに合わせた快適な睡眠環境が実現するでしょう。

在宅ワークや一人集中できるスペースを確保

在宅ワークの定着や共働き世帯の増加により、夫婦それぞれで、狭くても一人になって仕事や勉強に集中できる書斎的なスペースを持つ必要性が高まっています。

夫婦であっても各個人の部屋を作ったり、光や音が入りにくい間仕切り壁を設置したセパレート寝室などのアイデアが有効です。

また、寝室はそのままにして、リビングの一部や、廊下・階段下などにパーテーション(パーティション)を設置してプライベートスペースを確保するアイデアもあります。

1.5帖ほどあれば一人用の机とイスが設置できるため、隙間スペースを有効活用して夫婦にとって最適な間取りを考えましょう。

戸建ての間取りアイデア|クローゼット

ウォークインクローゼット

クローゼットは衣類やオフシーズンの家電、布団など多くのモノを収納するスペースです。家事動線を考慮し、家族の生活に合う間取りを考えましょう。

ウォークインクローゼットとクローゼットの違いと特徴

クローゼットは、奥行50〜60cm前後で各部屋に設置される衣類の収納スペースを指すことが多いです。 ウォークインクローゼットは人が入れる広さがある収納スペースに対して使われるのが一般的で、通り抜けが可能な場合はウォークスルークローゼットなどと呼ばれます。

4.5帖〜6狭帖ほどの部屋であればクローゼットが最適ですが、洋服が多い場合や、スペースに余裕がある場合は、ウォークインクローゼットを設けると部屋がすっきり片付きます。衣類の量などと合わせて検討しましょう。

ファミリークローゼット

ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類やリネン、布団などを収納するための大きなクローゼットをいいます。

メリットは、各個人の部屋に置く洋服類が減り、各部屋を有効活用できる点です。洗濯後の収納が一カ所で済むため、家事の負担が軽減するのも大きな利点でしょう。

設置場所は家族・家事動線を考えて検討し、コンセントも取り付けると便利です。

注意点は、着替えに関する配慮が必要になる点です。風呂上がりの着替えスペースの確保、翌朝の着替えルール(男女関係なく着替えは自室で行うなど)、下着の収納ルール(下着は各部屋に設置など)など、家族で話し合い快適なスペースにしていくことが大切です。

夫婦の寝室のクローゼットは大きめに

ファミリークローゼットを設置しない場合、夫婦の寝室のクローゼットは大きめに作るのがおすすめです。

理由は、夫婦二人分の季節の掛け布団やリネン類を収納する必要があるためです。

二人分の衣類も収納する場合、多少部屋が狭くなってもウォークインクローゼットを設けることで、寝室全体をすっきりと保てます。夫婦の衣類の量を考慮した収納を考えましょう。

部屋の間に共有のウォークインクローゼットを作っても

夫婦の寝室と子ども部屋との間、兄妹の子ども部屋との間に、両側の部屋から入れるウォークインクローゼットを設置するのもおすすめです。子どもが小さいうちは、両側のドアを開けて、コネクティングルームのように利用でき、成長後はドアを閉めてプライベートを確保できます。

共有のクローゼットにしておくことで、収納スペースを固定することなく、子どもの成長や状況、モノの増減に合わせて柔軟に調整できるのも大きなメリットといえるでしょう。

出しっぱなしにできない掃除道具や小物の収納場所

掃除機や掃除用ワイパー、新聞紙や段ボール、非常用食品など、出しっぱなしにすると目立つモノの収納スペースや仮置きスペースを考えておきましょう。

階段下のデッドスペースや玄関周辺、パントリーなどを活用するのがおすすめです。計画的に収納スペースを設けることで、家全体がすっきりと整います。

戸建ての間取りアイデア|玄関

戸建玄関

玄関の間取りとしておすすめしたいアイデアを紹介します。

シューズクローゼット・シューズクローク(玄関土間収納)

シューズクローゼット(シューズクローク/玄関土間収納)は、汚れを気にせず収納できるスペースとして人気の間取りになっています。

多くの靴を収納できるだけでなく、以下のようなモノも簡単に収納できるのが魅力。モノがあふれがちな玄関周りを、きれいに維持できるようになるでしょう。

  • 外出時にすぐに使う傘・帽子・コート・手袋
  • 室内にしまうには汚れが気になる子どもの外遊び用おもちゃやボール・アウトドア用品・玄関用の掃除道具
  • 室外には置いておけないベビーカーや高級な自転車 など

シューズクローゼットから直接家に上がれる間取りにすれば、動線がシンプルになり使い勝手がさらによくなります。

手洗いを玄関から行きやすい場所に

玄関近くに手洗い場(洗面台)を設置しておくと、帰宅後、リビングに入る前に手洗いが完了するため、感染予防の観点からもおすすめです。

子どもの友達や来客時にも、洗面所よりも、手洗いをすすめやすくなります。

玄関からは見えないように壁などの死角を利用したり、シューズクローゼットを活用した間取りにすれば、玄関周りに生活感が出にくくなります。

戸建ての間取りアイデア|リビング・キッチン

リビングキッチンカウンター

リビングやキッチンは家族の滞在時間が長いだけに、自分や家族の理想に合った間取りを考えることが大切です。アイデアを見ていきましょう。

人気の対面キッチン

アイランドキッチンやカウンターキッチンの対面型は、子どもや家族の様子を見たり、話したりしながら家事ができるためとても人気です。

注意したい点は、リビングなどからキッチン内の様子が丸見えになる傾向があることです。リビングからの視線も意識して間取りを考えましょう。

キッチンにパントリー

キッチンは、食品や水のストック、普段使わない鍋や来客用の食器などこまごまとしたモノが多くなる場所です。そのため、食材のストックや台所関連で使うモノを収納するスペースとなる「パントリー」を設けるのも有効です。

ストック食材の出し入れが楽になったり、作業スペースに余裕が生まれるなどして、作業効率が向上することも多いです。

畳コーナーを設ける

リビング内の畳コーナーは、乳幼児がいる家族やこれから子どもを考えている家庭におすすめです。

畳はフローリングに比べて温かみがあり、適度なクッション性もあるため小さい子どもが遊ぶのに適しているためです。 子どものお昼寝スペースにもピッタリで、大人でも、休日に寝転んでくつろぎたい人にはお気に入りのスペースになるでしょう。

畳コーナーに引き戸を付けると独立した空間になり、在宅ワークスペースや客間としての利用にも便利です。フローリングとの段差を意図的に設ける小上がりタイプと、段差のないフラットタイプの2つがあります。フラットタイプでは、ヘリのない琉球畳を使えば、シンプルでおしゃれなイメージになるでしょう。

書斎コーナーを作る

先ほども少し触れましたが、リビングの一部を間仕切り、書斎コーナーを作るのもおすすめです。在宅ワークや趣味のコーナーなど、家族の様子を感じながら独立した空間を保てます。

部屋のちょっとした空間や階段下をDEN(デン)やフリースペース、ワークスペースとして上手に活用するケースも増えています。家族に合った活用方法を考えてみましょう。

2階への階段はリビング内に設置する

2階への階段をリビング内に設置するのもおすすめです。メリットはリビングを通って各自の部屋に行く動線にすることで、「おかえり」などの声をかけやすくなる点です。子どもが思春期に入ったり、互いに忙しい夫婦でも、顔を合わせる機会を維持できるようになるでしょう。

注意点は冷暖房の効率が悪くなる可能性がある点です。空気の循環を助けるシーリングライトや、冷暖房の設置場所を工夫することが重要です。

冷暖房効率を重視する場合は、階段をリビングの外に設置するものの、顔が見えるタイプのドアを採用したり、朝夕の出入り時間はドアを開けておくといった工夫がおすすめです。家族のつながりを大切にできるスペースにしましょう。

ランドリールーム

ランドリールームは、洗濯・干す・たたむ・アイロンがけを一カ所でできるスペースで、広さは3帖ほどでOK。天気や時間を気にせず洗濯〜干すまでを完了できます。

風通しのいい間取りや、ファミリークローゼットに隣接させるなど、家事作業を効率化する間取りを計画しましょう。

間取りのアイデアと考え方を活用して後悔しない家を

家は長く住むものです。日々を無理なく快適に暮らせるように、家事負担を減らせる間取り、収納しやすい間取り、子どもの人数や成長に合わせた間取りを意識するのがポイントです。

我が家の未来を見据え、家族が快適に過ごせる住まいを実現するために、理想の間取りを考えましょう。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)

【経歴】
ウスイホーム株式会社 取締役。

大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。

地域貢献活動にも力を入れ、2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。
地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員
執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact