一戸建て

【プロ監修】戸建て賃貸のメリット・デメリットとは?賃貸マンション・戸建て購入と徹底比較

公開日: 最終更新日:
no23_1adobestock_469487011

賃貸の戸建てと賃貸のマンション、それとも戸建ての購入、どのような住まいが自分に適しているのでしょうか?

本記事では、賃貸戸建てと賃貸マンション、戸建て購入のメリットとデメリットを徹底比較します。

住み替えを検討している方や賃貸を考えている方に向けて、それぞれの選択が、どのような生活スタイルや将来設計に合うのかを解説するので、最後までお読みいただき、あなたの理想の住まい選びに役立ててください。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)

【経歴】
ウスイホーム株式会社 取締役。

大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。

地域貢献活動にも力を入れ、2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。
地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員

賃貸戸建ての魅力とメリット・デメリット

賃貸戸建ては、広いリビングスペースやプライバシーの確保が魅力的です。しかし、メリットだけでなくデメリットもあるため、賃貸戸建てに住むのが最適な方のライフスタイルについて考えていきます。

【賃貸戸建てのメリット①】居住空間の広さ・プライバシーや独立性の高さ

賃貸戸建ての最大のメリットは、その広い居住空間と独立性です。

一般的なマンションに比べて広い収納スペースや、トイレが二つあったり、浴室が広かったりとゆったりした空間が特徴といえます。

隣家との距離があるため、子どもの声やペットの声が周囲に影響しにくいのも大きな利点です。

賃貸戸建ての環境は、プライバシーの保護と独立性を重視する方にとって理想的でしょう。

【賃貸戸建てのメリット②】自由度が高い

賃貸戸建てに住む大きな魅力のひとつに、高い自由度があります。

戸建ての快適な広さや家としての独立性を保ちながら、住宅ローンに縛られることはありません。

自由に住み替えができるため、家族構成の変化やライフステージの変化にともない柔軟に対応ができ、常に生活しやすい家に住めます。

さらに、自己所有の場合にかかる固定資産税が不要なため、経済的な負担を抑えつつ、住環境を選ぶ選択肢が広がります。

これらは、将来を考えて、柔軟に生活を送りたい人にとっては、とくに大きなメリットといえるでしょう。

【賃貸戸建てのメリット③】専用の庭・カースペースがある

専用の庭やカースペースがあることも多く、子どもやペットが安心して遊べる庭を希望している方や、大型車や複数台の車を所有している方には、賃貸の中でも賃貸戸建てがおすすめといえるでしょう。

【賃貸戸建てのデメリット①】コストや維持に労力がかかることも

賃貸戸建てに住む際にかかる費用は、月々の家賃だけではありません。


まず、入居時の敷金や礼金、仲介手数料がかかります。1〜2年ごとの更新料など追加コストもあるでしょう。

一般的なマンションに比べて、敷地が広いことが多いため、そもそもの家賃が高くなる傾向です。

また、庭の手入れや外回りの清掃、町内会や自治会への個人世帯単位での参加が求められることも……。

戸建ての利点を活かしながら、ライフスタイルや予算に合う自由な物件選びができるのが、賃貸戸建ての魅力です。事前にこれらのコストや労力を考慮した上で、適切な物件を選ぶことが賢明な対策です。

【賃貸戸建てのデメリット②】自分の資産に組み込めない

支払った家賃は自己所有の家のように、資産として蓄積されることはありません。

賃貸では家賃は消費されていく、という点は、とくに将来の資産形成を考えている方にとっては、大きなデメリットとなりえます。 

対策としては、賃貸を選択する際には中長期的な視点でコストを考慮することが重要です。具体的には、賃貸料と住宅ローンの支払いを比較し、どちらが経済的に合理的かを判断しましょう。

また、資産計画について信頼できる不動産会社に相談するのもおすすめです。自分のライフステージや経済状況に応じた最適な住まい選びを、アドバイスしてもらえるでしょう。

おすすめ記事:【プロ監修】戸建ての固定資産税はいくら?目安・計算法・減税措置

賃貸戸建てが向いている人は?

賃貸戸建ては、とくに以下のような方に適しているでしょう。

  • 庭付きの家に住みたいが、頻繁に転勤や引っ越しがあり、戸建ての購入が現実的ではない方
  • 長期のローンに抵抗がある方
  • その時々のライフステージや家族構成の変化に応じて、住み替えを考えている方
  • 賃貸が希望だが、小さい子どもやペットがいる方
  • 複数台の車を持っているため、広い駐車スペースが必要な方


これらの条件に当てはまる方にとっては、賃貸戸建ては理想的な住まいの選択肢となります。

賃貸戸建て・マンションどっちがいい?

生活スタイルや家族構成によって、賃貸戸建てとマンション、それぞれにふさわしい選択があります。ここでは、賃貸マンション生活のメリットを探り、居住空間の広さやコストの面でのデメリットも検討します。

【賃貸マンションのメリット①】セキュリティ対策が高い

賃貸に限りませんが、マンションとしての大きなメリットのひとつは、セキュリティの充実です。

多くのマンションでは、セキュリティシステムや管理人の常駐があり、不審者の侵入を防ぐための対策が整っています。廊下には消火器が設置されており、住人の安全を守るための体制が確立されているのが一般的です。

賃貸戸建てでは、こうした安全面の対策を自分で考え行う必要があります。

【賃貸マンションのメリット②】生活動線が効率的

これも賃貸に限ったことではありませんが、ほとんどのマンションがワンフロア設計のため、生活動線が効率的です。家族とも顔を合わせる機会が自然と増えコミュニケーションが取りやすい環境といえるかもしれません。一般的に庭や玄関アプローチが共有スペースであるため、個人としての手入れが不要な点もメリットと考える方もいます。

また、賃貸マンションは交通機関へのアクセスが良好だったり、駅や商業施設に近い立地にあることが多く、日常の利便性が高いケースが見られます。

【賃貸マンションのメリット③】メンテナンスや管理・維持が比較的容易

賃貸マンションを含む、賃貸物件に住むことのメリットのひとつは、個人として対応しなくてはならないメンテナンス費用がかからない点が挙げられます。

賃貸マンションは通常、建物の管理は管理会社やオーナーが行うため、住人が修繕を自分で行う必要はありません。これは自己所有の物件に比べて、想定外の出費を抑えられる大きな利点です。

自分の自分の希望や都合で引っ越しが容易な点も、賃貸マンションの魅力といえるでしょう。

【賃貸マンションのデメリット①】居住空間の広さ・プライバシーや独立性

賃貸マンションでの生活のデメリットは、居住空間の広さや独立性の制限です。

居住空間という面では、たとえばトイレや洗面所が一つしかない場合など、家族が多いと朝の忙しい時間帯に、生活上の不便を感じることがあります。

プライバシーや独立性という面では、上階や隣室の音に敏感な方、反対に、自分や家族の生活音が出やすい家庭にとっては、マンションでの生活にはストレスを感じることがあるかもしれません。

これらのデメリットへの対策は、家族構成や人数を踏まえて、「戸建て賃貸の居住空間の広さやプライバシーに重きを置く」か、「マンション特有の利便性やセキュリティを優先する」かを、慎重に検討する必要があります。

事前にリスクを考慮することが、後の生活の質を大きく左右するのです。

【賃貸マンションのデメリット②】利便性の高いマンションは家賃も高い

駅近や商業施設が身近にあるなど、利便性の高い賃貸マンションは生活に多くのメリットがあります。しかし、それは同時に高い家賃というデメリットをもたらすのです。

好立地の賃貸マンションでは、床面積に対して割高な家賃設定がされる傾向があり、とくに都市部ではその傾向が強まります。

対策としては、家賃の予算と希望する居住空間の広さなど、優先したい条件を家族と共に2〜3つに絞り込むことが大切です。何を最優先にするかを決め、柔軟に妥協点を見つけることで、バランスの取れた物件選びが可能になります。

家族全員が納得できる選択をするためには、丁寧に話し合い、共通の理解を持つことが重要です。

賃貸マンションが向いている人は?

賃貸マンションは、以下のようなライフスタイルを持つ方に最適でしょう。

  • 庭へのこだわりがなく、日々の手入れに関わらない居住環境を求める方
  • 自分自身で管理するのではなく、高いセキュリティ環境の提供を重視する方
  • 都心へのアクセスの良さや駅の近さなど、立地の便利さを最優先する方
  • ペットを飼っていない、複数台の車を所有していない方
  • 集合住宅固有の音の問題があまり気にならない、反対に、音を出してしまう状況にあまりない方


これらのポイントに当てはまる方は、賃貸マンションでの生活が快適に感じられる可能性が高いでしょう。

賃貸戸建て・戸建て購入 どっち がいい?

賃貸戸建てと戸建て購入の選択肢を比較しながら、戸建て購入のメリットとデメリットを見ていきましょう。同じ戸建てでも、特徴が大きく異なるため、自分に合うのはどちらの物件かを考えるヒントが多くあります。

【戸建て購入のメリット①】資産形成と投資

戸建て購入の大きなメリットのひとつは、長期的な視点での資産形成です。

住宅価格は市場状況により変動しますが、将来的に売却する際には、一定の売却金が期待できるでしょう。自分が住まなくなった場合には、売却だけでなく賃貸として貸し出す選択肢もあります。これにより一定の収入を得られる可能性もあります。

戸建て購入は単なる住む場所の確保だけでなく、資産としての価値も持っているのです。

【戸建て購入のメリット②】リノベーションとカスタマイズ:自己表現の自由度

戸建て購入の別のメリットは、カスタマイズやリフォーム・リノベーションができるという自由度の高さです。中古戸建ても含め、大幅な改修で自分好みの空間を創りあげることができます。

対照的に賃貸では大きな変更は難しく、個性を反映した住空間を実現する自由度は、戸建て購入の大きなメリットといえます。自分のライフスタイルや趣味に合わせた住環境を手に入れたいと考える方には、戸建て購入が理想的な選択となります。

【戸建て購入のメリット③】長期的に安定して住める

戸建てを購入すれば、その家に長く住むことを前提とするため、長期的に安定して住める環境を手に入れられるでしょう。

多くの場合、住宅ローンの支払いがありますが、ローンを組む際に自分の収入などと照らし合わせて考えるため、事前に長期的な計画を組むことができます。

ローンの金利が市場に応じて変動する「変動金利」の場合、ローン返済額が上下することがありますが、契約時から一生変わらない「固定金利」を選ぶのか、「変動と固定のミックスした金利」なども自分で主体的に選択できます。

参考動画:【いっしょに不動産(ウスイホーム)】不動産購入住宅ローンはいくらまで借りて大丈夫なの?

【戸建て購入のデメリット①】初期コストとローン:経済的負担の比較

戸建て購入の大きな壁となるのが、初期費用として必要な頭金やローンの審査です。

これらの初期費用は金額もまとまったものが必要ですし、ローンを組む際には将来の収入減による返済のリスクを考慮する必要があります。

ローンの支払いは長期にわたるため、仮に収入が減少しても返済義務は残ります。 

対策としては、夫婦共働きなどにより大きなローンを借りることもできますが、その際にはリスクも考慮し、無理のない範囲でローンを組むことが重要です。家計に大きな負担をかけないよう、返済計画を慎重に立てましょう。

将来の収入減少や突発的な出費に備えて、返済計画に余裕を持たせることをおすすめします。

参考動画:【いっしょに不動産(ウスイホーム)】不動産購入 いちばん初めにやるべきこと1選

【戸建て購入のデメリット②】生活の変化に対応しにくい

戸建ての購入は、その場所に長期間住むことを前提とするとお伝えしましたが、生活の変化に対応する際にはデメリットとなることもあります。

転勤や家族構成の変化などで引っ越しを検討するような場面で、ローン返済のことや、家への愛着から引っ越しに踏み出せなかったりすることがあります。

対策としては、戸建てを購入する際に、長期的な暮らしの変化に対応する柔軟な姿勢が重要といえます。

子どもが独立した後の夫婦二人だけの生活や、将来の転勤の可能性などを考慮し、将来的には「売却」も含めた柔軟性を念頭に置いておくことも大切なのです。

購入を検討する際には、現在の家族人数や、状況だけでなく、将来的な変化にどう対応するかもしっかりと考えましょう。

おすすめ記事:【プロ監修】戸建ての固定資産税はいくら?目安・計算法・減税措置(戸建てと賃貸の比較)
       【プロ監修】戸建て売却の注意点と流れとは?贈与・相続・ローン残債

戸建て購入が向いている人は?

戸建て購入は、以下のような希望やニーズを持つ方に適しています。

  • 資産形成を重視し、自宅を資産として考える方
  • オリジナルのデザインやこだわりを持ち、自分だけの家を作りたいと考えている方
  • 中古の戸建てを購入し、自分の好みでカスタマイズしたいと考えている方
  • 一つの気に入った場所で長く暮らしたいと考えている方
  • 子どもやペットが自由に遊べる環境を求めている方


これらの条件に当てはまる方にとって、戸建て購入は理想的な選択肢となるでしょう。

賃貸戸建て|神奈川県の主な家賃相場・持家の割合

世帯主の年齢別・所有関係別の世帯の割合(横浜市)
画像引用:住宅事情3-3:持家と借家の状況(総務省「2018(平成30)年 住宅・土地統計調査)

最後に、参考として神奈川県内の、賃貸戸建ての家賃の平均的な相場と特徴について紹介します。
       

同じ神奈川県でも、アクセスがよい横浜市や川崎市の中心部は家賃が高めですが、郊外の地域では、より手頃な家賃で広い賃貸戸建てを探せる傾向です。

横浜市が公開したデータによると、賃貸戸建てや賃貸マンション、アパートも含めた「借家」全体の家賃相場になりますが、最も高いのは東京都へのアクセスがよい都筑区で98,022円でした。

また、世帯の年代ごとの持家数の割合に関する調査結果では、30歳未満は民営借家が80.5%ほどと高い割合を占めていますが、40代になると持家の割合が借家を逆転して57,7%となっています。

賃貸の相場は地域や条件でも変わってきます。また、賃貸にするのか、持家にするのかも世代によって割合が変わってくるようです。自分や家族の生活に合った最適な住まい選びをしていきましょう。

※ここで紹介する家賃相場はあくまで目安です。契約時には敷金礼金がかかるため、具体的にかかる費用は、不動産会社などに確認しましょう。

賃貸戸建て・賃貸マンション・戸建て購入どれがいいの?

賃貸の戸建てやマンション、同じ戸建てでも賃貸と購入とでは、それぞれにメリット・デメリットがあります。
結局、どれがいいの?と迷ってしまったときは、信頼できる不動産会社に相談してみましょう。

神奈川県の物件のことなら、ウスイホームがおすすめです。物件ごとの特徴や、ローンのことまで幅広い知識で丁寧に対応してくれます。

▼神奈川県の物件のご相談ならウスイホーム▼
神奈川県内10年連続売上第1位。戸建て賃貸から購入まで手厚くサポート (※)

※国内大手信用調査会社調べ
 主業/不動産代理業・仲介業
2022年度=2481社中/ 2021年度=2432社中/2020年度=2387社中/2019年度=2302社中/2018年度=2345社中/2017年度=2250社中/2016年度=2228社中/2015年度=2146社中/2014年度=2133社中/2013年度=2011社中


参考:住宅事情3-3:持家と借家の状況(総務省「2018(平成30)年 住宅・土地統計調査)

あなたに合った家選びのために

戸建て賃貸住宅と賃貸マンション、そして戸建て購入のそれぞれのメリットとデメリットを比較し、各住宅タイプが、どのようなライフスタイルや家族構成の方に適しているかを紹介しました。

自分や家族にとって最適な家を選ぶには、将来のライフスタイルの変化を考慮することが大切です。家はただの居住スペースではなく、生活の質を大きく左右する場所。自分や家族の希望や理想に合った家を選ぶことで、快適で充実した毎日を送れるでしょう。

【横浜、横須賀周辺の物件】

横浜エリアの新築戸建て一覧

横須賀エリアの新築戸建て一覧

横浜エリアの中古戸建て一覧

横須賀エリアの中古戸建て一覧

執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact