一戸建て

【プロ監修】戸建ての駐車場スペース|サイズ・デザイン・素材を解説

公開日: 最終更新日:
no17_1adobestock_209528769

戸建て住宅は自分専用の駐車場を作れるのが大きな魅力です。新築やリフォームで駐車場を作る場合は、車の大きさや台数、駐車の仕方により必要なスペースが異なることに注意が必要です。

本記事では、戸建て住宅の駐車場の基準となるスペースサイズや、おすすめのデザインについて、普通乗用車、ミニバン、軽自動車など車の大きさ別、直角駐車・横向駐車など停め方別に解説。舗装素材と費用もプロ監修のもと紹介します。戸建ての駐車場の設計にお役立てください。

監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ)

【経歴】
ウスイホーム株式会社 取締役。

大学時代は不動産評価論を専攻。
卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。
2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。
2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。

地域貢献活動にも力を入れ、2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。
地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。

【資格】
宅地建物取引士
CPM(米国不動産経営管理士)
日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員

【戸建ての駐車場】基準となるスペースのサイズ

まずは、一般的な駐車スペースのサイズから見ていきましょう。実際には車の大きさや、接する道路の状況により異なるので、目安としてサイズ感を確認しましょう。

戸建て駐車場スペース|1台分の基準サイズ・坪数 

まずは、一般的な5ナンバーのセダンタイプの乗用車を基準として、車1台分の駐車場サイズを考えていきます。

【一般的な乗用車のサイズ】

  • まずは、一般的な5ナンバーのセダンタイプの乗用車を基準として、車1台分の駐車場サイズを考えていきます。
  • 全長:3.4m前後~
  • 全幅:1.48m前後~
  • 一般的な乗用車を道路に対して直角(道路に向かって前向き)に駐車するタイプの駐車場スペースを作る場合、駐車する際の切り返しスペースや、ドアの開閉に必要な余裕をプラスするため、以下の広さがひとつの目安といえるでしょう。
  • 【一般的な乗用車1台分の駐車場スペースのサイズ】
  • 全長(奥行):5~6m前後~
  • 全幅(開口):2.5~3m前後~
  • 面積に換算すると、12.5〜18㎡(坪数:約4〜5.5坪)の広さが必要です。車のサイズにプラスできるスペースが大きいほど、駐車しやすい駐車場になります。
  • 駐車場スペースの全幅が限られているような場合は、車の左右どちらか一方からのみ乗降し、反対側を壁面とすることで、全幅を少なくするデザインも有効でしょう。

戸建て駐車場スペース|2台分の基準サイズ・坪数

先ほどと同じ一般的な5ナンバーの乗用車で考えます。駐車方法も1台分と同じように道路に対して直角(道路に向かって前向き)に2台を並べて止める駐車スペースを作るケースです。

【一般的な乗用車2台分の駐車場スペースのサイズ】

  • 全長(奥行):5~6m前後~
  • 全幅(開口):5.2~6m前後~

面積に換算すると、26〜36㎡(坪数:約8〜11坪)の広さが必要です。

車のドアは、一般的に60cmほどの余裕があれば、乗り降りできるように開きますが、少し大きめのセダンや、ベビーカーや子どもの乗り降りがある場合は、ドア横に90cmの余裕があると安心です。

【戸建ての駐車場】基準となるスペースのサイズ

【戸建ての駐車場】基準となるスペースのサイズ

ここでは、駐車スペースの基準となるサイズを、車の種類や大きさ別にご紹介します。

コンパクトカー・セダン(5ナンバー)

5ナンバーと呼ばれる乗用車です。国土交通省の「自動車」の分類上では「小型乗用車」になり、サイズは以下の通りです。

【5ナンバー/小型乗用車のサイズ(※)】

  • 全長:3.4mを超えて4.7m以下
  • 全幅:1.48を超えて1.7m以下
  • 高さ:2.0m以下
  • 排気量:2000cc以下
  • 車種例:日産ノート、トヨタ ヤリスなど

【5ナンバー/小型乗用車の駐車場サイズ】

  • 全長(奥行):5m~6m前後~
  • 全幅(間口):2.3m前後~

車の全長に幅があるため、小ぶりのコンパクトカーなら奥行は5mでも1m前後の余裕がありますが、大きめの車種であれば5.7m〜6m程度が必要です。

※参考
自動車の種類(道路運送車両法)_国土交通省
自動車の種類_自動車検査登録情報協会

ミニバン

ミニバンと呼ばれる車種のサイズを見ていきます。ミニバンとは一般的に、トヨタヴォクシーや日産 セレナのようなボックスタイプの車をいいます。

大型のミニバンは、同じ車種でも車幅の違いなどから5ナンバーと3ナンバーに分かれることがあります。3ナンバーとは、基本的に5ナンバーの規定よりどれかひとつの項目が超えた場合に適応され、国土交通省では「普通乗用車」に分類されます。

【3ナンバー/普通乗用車のサイズ(※)】

  • 全長:4.8m超え
  • 全幅:1.7m超え
  • 高さ:2.0m超え
  • 排気量:2000cc超え
    ※どれかひとつが超えた場合に適応
  • 車種例:トヨタ シエンタ・日産 セレナ・ホンダ ステップワゴンなど
    ※サイズによって5ナンバーの場合あり

【3ナンバー/普通乗用車の駐車場サイズ】

  • 全長(奥行):5.7m~6m前後~
  • 全幅(間口):2.7m前後~

ミニバンはバックドアが跳ね上げ式になっている車種が多いため、奥行きの余裕を十分にとると安心です。

※参考
自動車の種類(道路運送車両法)_国土交通省
自動車の種類_自動車検査登録情報協会

軽自動車

軽自動車とは、小型乗用車より小さいサイズの車種全般を指します。一般的に、全幅1.5m、全長3.4m程度です。

【軽自動車のサイズ(※)】

  • 全長:3.4m以下
  • 全幅:1.48以下
  • 高さ:2.0m以下
  • 排気量:660cc以下
  • 車種例:ダイハツ タント、ホンダ N-BOXなど

【軽自動車の駐車場サイズ】

  • 全長(奥行):4.3m前後~
  • 全幅(間口):2.3m前後~

将来、家族構成の変化などで車のサイズを変える可能性がある場合は、5ナンバーの小型乗用車も駐車できるサイズで検討することをおすすめします。

※参考
自動車の種類(道路運送車両法)_国土交通省
自動車の種類_自動車検査登録情報協会

大型バン 大型車(バン・ワンボックス・4WD・セダンなど)

セダンでもレクサスやメルセデスベンツなどの大型セダン、ハイエースなどの大型バンやワンボックスカーなどは、全長が5m前後と長かったり、全幅が1.8mを超えるサイズなどもあります。

また、ランドクルーザーといった大型の4WDはドア自体が大きく、横幅3mでは両サイドのドアが十分に開かない可能性もあるため、設計段階で車のドアを開けたときのサイズを考えるなど慎重な検討が必要です。目安となる駐車場サイズは以下の通りです。

【大型バン・大型乗用車の駐車場サイズ】

  • 全長(奥行):6.0m前後~
  • 全幅(間口):3.0m前後~

可能な範囲で余裕を持ったスペースを確保することがおすすめです。

駐車場のデザイン①停め方|横向き・並列・縦列

ここでは、横向き、並列、縦列の停め方に合わせた駐車場サイズを解説します。車の大きさや土地の形状、接する道路の広さなどによっても必要なスペースは異なりますが、ひとつの目安として、参考にしてください。

道路に対して縦に直角駐車・1台

道路に対して縦に直角駐車・1台

本記事「【戸建ての駐車場】基準となるスペースのサイズ」で紹介した一般的な駐車場のデザインで、道路に対して直角(道路に向かって前向き)に駐車するタイプの駐車場スペースのデザインです。

【道路に対して縦に1台分直角駐車】

  • 全長(奥行):5~6m前後~
  • 全幅(開口):2.5~3m前後~

【ポイント】

  • ワンボックスカーなどの大型車の場合は、縦6m、横3m程度の余裕を持ったスペースを確保すると安心でしょう。
  • 道路から、ハンドルを切りながら90度向きを変えて駐車するため、接する全面道路が4m以下などやや狭い道路の場合は、切り返しながらの駐車が必須となり、駐車場スペースの全幅(間口)を広めにとる必要が出てきます。

道路に対して横向きに並列・1台 

道路に対して横向きに並列・1台

道路と並行に車を停車する横向きの駐車場デザインは、道路に対して奥行きがとれないときに検討されることが多いです。

車の全長が入り、駐車場に寄せるための余裕が必要なため、間口が広くなるのが特徴です。

【道路に対して縦に1台分直角駐車】

  • 全長(奥行):2.5~3m前後~
  • 全幅(開口):7.0~10m前後~

【ポイント】

  • 車を細かく切り返しながら駐車する必要があるため、間口は広いほど駐車しやすくなります。
  • 開口を広くとる分、駐車場スペースの一部を、玄関へのアプローチにするといったデザイン上の工夫をすることで、駐車場スペースを有効に活用できるでしょう。
  • この駐車方法は前面の道路がやや狭い場合にもおすすめです。

道路に対して縦に直角駐車・2台

道路に対して縦に直角駐車(道路に向かって前向き)で、車を横に2台並べて駐車させるデザイン。

全面道路が4mなどと狭いケースや、常に1台目が停車している状態で2台目を停車するケースでは、駐車の難易度が上がります。この場合は、全長(奥行)を大めにとることで、車の切り返しが楽になり、駐車しやすくなります。

【道路に対して縦に1台分直角駐車】

  • 全長(奥行):5.0~6m前後~
  • 全幅(開口):5.2~6m前後~

【ポイント】

  • 2台並べて駐車したとき、車と車の間で人が移動できる間隔とドアを開けたときのスペースとして90cm〜1m開けるのが理想です。
  • 駐車場スペースに余裕がないときは、2台とも車の一方は壁に寄せて停車し、車の乗り降りは2台の車の間側から行うデザインにすることで、全幅(開口)を調整できます。

道路に対して縦に直角駐車・縦に2台

道路に対して縦に直角駐車・縦に2台

道路に対して直角駐車(道路に向かって前向き)でも、縦に前後で2台の車を駐車するデザインです。全幅(開口)が広くとれないときに、検討されるデザインといえるでしょう(※)。

【道路に対して縦に1台分直角駐車】

  • 全長(奥行):11~12m前後~
  • 全幅(開口):2.5~3m前後~

【ポイント】

  • 旗竿地など駐車場の奥に家がある場合や、駐車場スペースの有効活用を検討している場合は、車の横を人やベビーカー・自転車が通れる余裕を取り入れましょう。
  • 縦に2台前後で停車するため、奥の車を出す際は車の順番を入れ替える必要があります。また、前面の道路の交通量が多いと車の入れ替えが難しいケースもあるので、車の使用頻度や、道路の交通量に注意が必要です。

※上記の画像は、旗竿地を利用し縦に2台駐車できるデザインです。

そのほか希望や条件にあったデザイン

ここで紹介したデザインは基本的な事例です。このほかにも、家族の希望やさまざまな条件に合う駐車場スペースのデザインがあります。

たとえば、家族用の駐車場スペースとして直角駐車で1台分を確保した上で、来客用として道路に対して横向きに停車できる1台分のスペースを作ることで、普段は庭として活用しつつ、将来2台目が増えたときの駐車場スペースとしても有効活用できるでしょう。

少し先の暮らしも想定しながら、駐車場スペースをデザインしていきましょう。

駐車場のデザイン②素材と費用|コンクリート・アスファルト?屋根?

駐車場の素材として使用されることが多い素材のメリット・デメリット、5ナンバーの小型乗用車を直角駐車できる駐車場スペース(全長6m/全幅(開口)3m=18㎡)を作る際に目安となる費用を紹介します。

※実際の費用は、土地の状態や素材の条件により異なります。大まかな目安として参考にしてください。

コンクリート

コンクリート舗装の駐車場は、雑草が生えにくく、雨や雪の後のぬかるみがないため、停車がしやすいというメリットがあります。適度な傾斜をつけることで雨水のみずはけがよく、耐用年数が高いことも特長です。

夏の照り返しがきついかもしれないのがデメリットとして考えられます。

【コンクリート:約20万円前後 ~(1㎡あたり10,000円~12,000円)】

砂利

砂利を使用した駐車場のメリットには、地面の水はけがよく、真夏でも熱くなりにくい点が挙げられます。今ある土の上に砂利を敷くだけではなく、整地をしっかり行うことが快適な砂利敷き駐車場のポイントです。

デメリットで考えられるのは、雑草が生える点と、石の角でタイヤが傷んだり砂利がはねる可能性がある点です。

大粒の砕石(さいせき)は角がありますが、踏み固めていくと安定して駐車しやすくなります。砂利のタイプは、施工業者と相談して適切なものを選ぶのがポイントです。

【砂利:10万円前後~(1㎡5,000円~6,000円前後)】

人工芝や天然芝

人工芝や天然芝で駐車場を舗装するとデザイン性が高くなったり、車が停車していないときは庭として有効活用できるといったメリットがあります。

デメリットとしてはタイヤが常にあたる部分など、一部の芝が傷みやすくはげて芝がなくなってしまう懸念があることです。

対策として、タイヤが踏む場所だけをコンクリートにするデザインが有効です。芝が痛まず、芝の緑とコンクリートの白のコントラストで、さらにおしゃれな駐車場になります。

【人工芝:22万円前後~(1㎡10,000円~15,000円前後)】【天然芝:10万円前後~(1㎡あたり、3,000円~6,000円前後)】

アスファルトや土だけは駐車場に不向き

アスファルトや土だけの駐車場は一般的な戸建ての駐車場には不向きといえます。

アスファルトは工期が短く水はけもよいというメリットがありますが、特殊な工事が必要なため、個人の戸建て向け駐車場には工事費が高くつき不向きです。

また、土のままで駐車場を使用する場合、雨の日にぬかるんだり、タイヤが通る部分がへこんで泥はねの原因になったり使いにくい駐車場になる可能性があります。砂利などを検討しましょう。

屋根やゲートをつける・つけない?

屋根は雨や雪などから車を守ってくれる、ゲートは不審者の侵入を予防できるメリットが考えられます。

屋根やゲートを設置はメリットだけではなく、デメリットも考慮する必要があります。

一方で、屋根やゲートの柱が邪魔になり駐車しにくくなるケースや、高さに制限が出るというデメリットも挙げられます。メリット・デメリットを検討しながら、自分の家に合うスタイルを選びましょう。

戸建ての駐車場|注意点・リフォーム時のポイント

今まで述べてきた、戸建ての駐車場を作る際の注意点やリフォームで駐車場を作る際に意識したいポイントをまとめます。

屋根やゲートをつける・つけない?

戸建て住宅で車を駐車するスペースの種類は主に3つあり、屋根や壁のあるなしで呼び方が異なります。

  • カースペース:シンプルな舗装のみの露天の駐車場
  • カーポート:屋根とポールで構成された駐車場
  • ガレージ:屋根と3方向以上の壁で車を囲む駐車スペース

ガレージは通常建物として扱われ、法律に基づく「建築確認申請」が必要となるケースがあります。10㎡以上のカーポートの場合も「建築確認申請」に該当する場合があるため、専門家への相談が必要です。

カースペースのサイズには余裕を

駐車場スペースは中長期で見たとき、以下のような可能性が出てくるため、できる範囲でサイズに余裕を持って、スペースを確保することをおすすめします。後悔のないようしっかり検討しましょう。

  • 大きな車へ買い替え
  • ベビーカーや車いすの利用
  • 自転車用の屋根付きテントや物置の設置 など 

洗車用の水道・電気自動車の充電設備

自宅で洗車をする場合、駐車場近くの水道設置が便利です。アウトドアのレジャーから帰ったら、汚れたものをすぐに洗えるというメリットもあります。

また、「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」という方針が打ち出されています。電気自動車の普及を見据えて、自宅駐車場でも電気自動車専用の充電スタンドや、充電ケーブル搭載のコンセントなどの設置を考えることもおすすめです。

参考:自動車・蓄電池産業_経済産業省

駐車しやすい戸建て住宅の駐車場作りを

戸建て住宅の駐車場スペースは、自分たちが所有(理想)する車のサイズがひとつの基準になりますが、将来の変化にも柔軟に対応できる設計がポイントです。

将来の車の変化にも対応できる駐車場スペースのデザイン、自転車置き場の設置など別の活用法も合わせた計画で、後悔のない駐車場スペース作りを目指しましょう。

執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。
お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact

関連記事