地域の魅力

地域の魅力~横須賀西~

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豊かな海と自然に囲まれる横須賀市ですが、その度合いがもう一段上のレベルにあるのが横須賀西エリア。相模湾の美しい海岸線に三浦半島最高峰の大楠山。景勝地として知られる荒崎は「かながわ景勝50選」に選定されています。首都圏から1時間程度の場所にこれほどの環境があることはあまり知られていないかもしれません。新鮮な旬野菜を扱う農産物直売所、キャンプも楽しめるエンターテイメントパークなどもあり、観光スポットとしても注目を集めています。
今回はゲストハウス(一棟貸し別荘)を開設し、多くの来訪客を迎え入れている「at Like you」の佐野貴昭・あん奈夫妻に、横須賀西エリアの魅力を語ってもらいました。滞在場所の提供を通して、ゆったり暮らすスローライフの提唱も行っているふたり。そこには「手放すことで手に入れた」生活の充実感があるようです。

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― 家族で過ごす時間の大切さ。自然が気づかせてくれた

佐野夫妻

佐野貴昭・あん奈(Sano Takaaki・Anna)

貴昭さんは約15年の会社員生活に終止符を打ち、あん奈さんは歯科衛生士のキャリアをストップして、2021年から夫妻で宿泊業に新規参入。長らく空き家状態だった横須賀市荻野の一軒家をDIYリフォームでゲストハウスに大変身させた。三浦半島でも希少な美しい海と、自然豊かな森に囲まれた横須賀西エリアの奥深い魅力を伝えていこうと、同エリアで事業を拡大中。長浜海岸近くに2軒目のゲストハウス開設と、長井の住宅街の一角に茅葺屋根を活かした古民家カフェのオープンに向けて準備を進めている。
貴昭さんは津久井、あん奈さんは長井と2人とも横須賀出身で2人のお子さんと4人暮らし。

一棟貸し別荘 NOSTALGIA

一棟貸し別荘 NOSTALGIA(ノスタルジア)

- 横須賀西エリアの特徴を聞かせてください。

横須賀西エリアは横須賀市西部地区と呼ばれていて、秋谷・芦名・太田和・荻野・子安・佐島・佐島の丘・湘南国際村・須軽谷・武・長井・長坂・林・御幸浜・山科台の15地区に分かれています。その中で我々に馴染みのある佐島・大楠・長井・武山の4地区だけとってみても、それぞれ異なる表情を持っています。(貴昭)

マリーナがある佐島はどこか上品なイメージ。高台にある住宅街の湘南佐島なぎさの丘は、海と山のある環境を求める層に人気が高く移住が進んでいます。横須賀市営の温水プールもあります。横須賀市西部地区と横浜を結ぶ直行バスも走っており、通勤の足として利用されています。観光地としての側面もあり、天神島は自然観察スポットとして人気です。(貴昭)

YCAT

大楠は会社員世帯が多い印象ですが、食材にこだわりを持つ人たちが多く、家庭菜園や農園で自給生活を楽しんでいる姿を目にします。私たちが経営する一棟貸し別荘NOSTALGIAがあるのはこのエリアですが、近隣の方から野菜をおすそ分けをしていただけることが日常的でとてもありがたいです。私たちのような〝ヨソモノ〟を受け入れてくれる温かさを感じます。(貴昭)  

ノスタルジア近隣の家庭菜園

長井は農家と漁師の町で、その中に一部だけ観光地の要素が加わっている感じ。大型アスレチックやジップラインのある長井海の手公園ソレイユの丘は、ファミリーで訪れて1日過ごせる横須賀を代表する一大レジャー施設です。(あん奈)

長井海の手公園ソレイユの丘

武山はスーパーや商店街があり、生活に必要な商品やサービスが揃う場所。長井出身の私にとっては都会です。公共機関としては、大楠から長井に向って縦に走る国道134号線沿いに行政センターと体育館、市立病院などがあります。(あん奈)

武山の商店街の風景

- そんな横須賀西エリアに宿泊拠点を構えた経緯、またその狙いはなんでしょう?

長井に暮らす母親がセカンドハウスとして、荻野のこの家を土地付きで数年前に購入していました。ビックリするほど安価でしたが、雨漏りがひどく、床は抜けているボロボロの状態。ただ、基礎部分はしっかりしていたのでどうにか活用できないかと思いを巡らせていました。そんな折に、当時小学2年生だった長男が不登校に。なんとか学校に行かせようと奮闘しましたが、負のスパイラルに陥りました。新型コロナウイルスの蔓延期でもあり、家で過ごす時間を持て余すようになったため、気分転換を兼ねて家族で横須賀西エリアの自然散策をするようになりました。大楠山の山頂から見渡す360度の大パノラマ、荒崎の海岸に露出している地層、長井漁港から眺める雄大な富士山の景色と、各所を訪れるたびに心が洗われるような気持ちになり、それと同時に母親である私が日々の仕事に追われ、学校や習いごとに送り出すことばかりを考えて、子どもの心の内と向き合うことをしてこなかったことに気付いたのです。(あん奈)

ここから無理に学校に行かせることは止めようと決心して、学校では学べない生きるための術を自分自身が見せていくことにしました。「好きなことで生きていく」ことの実践でもあり、それがゲストハウスの開設だったのです。建築の知識はゼロでしたが、困難に立ち向かう姿勢を伝えたくて、きっぱり会社も辞め、息子にも手伝ってもらいながら手探りで改修工事を進めました。(貴昭)

- 大胆な生活のシフトチェンジですね。

生きる上での満足度をあらわす指標のひとつである「生活のQOL(Quality of  Life)を考えるようになりました。都内に通勤していた会社員時代は、便利さばかりを求めていた気がします。通勤アクセスの良いエリアへの移住を本気で考えていましたので。先の事情もあり、生活スタイルをガラリと変えることになったのですが、不便さと不自由さが与えてくれる生活の彩りを意識するようになりました。DIYで進めている家屋の改修は思うようにいきません。でもそれでいいと思っています。急ぐ必要はなく、技術・知識をゆっくりしっかり身につけていくことに意義を感じています。(貴昭)

現在は、Instagramで日常生活を発信しています。譲って頂けるという家具を引き取りに出向き、ペンキ塗りや漆喰作業で汗まみれになって、そのまま海に飛び込んでしまうような、ありのままの姿です。こうした生活に切り替えてから子どもの笑顔が増えました。「こんなことをやってみたい」と自分から意思表示するようにもなりました。振り返れば、横須賀西エリアに拠点を構えたことが我が家の大きな転機となりました。(あん奈)

横須賀西エリアでの海水浴(インスタ画像)

- どんな人に横須賀西エリアをおすすめしたいですか?

横須賀流のスローライフを体感できる場所だと思います。ここでの暮らしは、完全な田舎生活ではありません。コンビニもあれば、スーパーもドラックストアもレストランも居酒屋もあります。個性を発揮している個人商店も健在で、買い物の選択肢があります。大小の医療機関も整っており、乗り合いバスも十分な本数が運行しています。大型商業施設のある横須賀中央エリアまでは車を駆って20~30分。通勤や通学の面で鉄道駅のない不便さはありますが、どの部分を重視して生活を充実させるかの選択になるかと思います。働き方も多様化の時代となり、自然を身近に感じながら、自分のペースで日々を過ごすバランスの取れた生活を実現できるはずです。(あん奈)

ゲストハウスには、ゆとりを求めてやってくるファミリーがたくさんいます。“これ”をするという特定の目的を持たずに、ゆっくりとした時間を過ごすことを第一に考える人たちです。そうした人には、里山の景色が広がる沢山池やプライベートビーチのような雰囲気の斉田浜など、穴場的なスポットを案内しています。最近では二拠点生活を考える人の相談も少なからずあります。このエリアには空き家物件が数多くありますので、自分の経験とともに参考になる情報を提供するようにしています。(貴昭)

斉田浜

― 最後にこれからの展望を聞かせてください。

一棟貸しのゲストハウスは大きなニーズを感じています。横須賀西エリアは、日常とそう遠くない非日常を利用者に提供することができるため、気軽に訪れてもらえています。色々な声を聞きながら新しい過ごし方の提案もしていきたいですね。現在、2軒目の施設を長浜海岸近くでオープン準備しています。マリンスポーツを親しむ人などが利用できるビーチハウスのようなイメージです。こちらも空き家だった物件を有効活用しており、横須賀が抱えている空き家問題解消の一つのモデルケースになったらと考えます。(貴昭)

地域の空き家や古民家を客室として再生し、分散型の宿泊施設として機能させる神奈川県が推進するアルベルゴ・ディフーゾ(分散型ホテル)の取り組みにも興味があり、横須賀西エリアで展開できたらと考えています。昨今、ゴツゴツとした岩や地層の模様を背景にしてウエディングフォトを撮影するカップルが荒崎海岸を訪れていて、密かなブームとなっています。地域資源とアイデアの新たな組み合わせで、もっともっと面白くなりそうなのが横須賀西エリア。10代・20代の頃は「何もない田舎」「つまらない所」としか思っていませんでしたが、ようやくそのポテンシャルに気づき始めたところです。ゲストハウスと新たにチャレンジするカフェの事業を通じて地域の魅力を発信していきたいと考えています。(あん奈)

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執筆者 タウンニュース社
神奈川県全域・東京多摩地域に無料の地域情報紙(フリーペーパー)を発行。
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執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム
1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。
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