「鉄筋と鉄骨って、何が違うの?」 住宅を探し始めると、こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
建物の構造は、防音性や耐震性、家賃など、毎日の暮らしに大きく関わってきます。
本記事では、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違いを取り上げ、それぞれの特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
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目次
鉄筋コンクリート造と鉄骨造の違いをわかりやすく比較

住宅を選ぶ際、「鉄筋コンクリート造(RC造)」と「鉄骨造(S造)」の違いは、生活の快適さやコストに大きく関わる重要なポイントです。
それぞれの構造には、耐久性・防音性・建築費・見た目など異なる特徴があります。
まずは、代表的な違いを比較表で整理しました。全体像をつかんだうえで、それぞれの構造の特徴を詳しく見ていきましょう。
| 比較項目 | 鉄筋コンクリート造(RC造) | 鉄骨造(S造) |
| 構造の特徴 | 鉄筋+コンクリートで構成。高い耐久性と耐火性がある | 鋼材(鉄骨)で構成。軽量で施工がしやすい |
| 防音性 | 優れている(隣室や上階からの音が伝わりにくい) | 劣る傾向(音が響きやすく、騒音に注意が必要) |
| 耐震性 | 高い(重くて揺れにくい) | 高い(特に重量鉄骨造は柔軟性があり強い) |
| 建築コスト | 高め(坪単価150〜200万円ほど) | 比較的安い(工期も短縮しやすい) |
| 家賃・管理費 | 高くなる傾向あり | 比較的安めに設定されることが多い |
| 室内の快適性 | 気密性・断熱性が高く、冷暖房効率が良い | 気密性が低く、断熱対策がないと暑さ寒さに影響 |
| メンテナンス | 比較的少なくて済む | 外壁塗装や防音対策など定期的なメンテが必要 |
| 向いている人 | 音や快適性を重視したい人、長く住む予定の人 | 家賃を抑えたい人、短期的な住まいを探している人 |
鉄筋コンクリート造(RC造)とは?
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせてつくられた構造です。
鉄筋は引っ張る力に強く、コンクリートは圧縮に強いため、この2つを組み合わせることで高い耐久性と耐震性を実現しています。
主にマンションや大型の公共施設で採用されることが多く、火災や地震に強く、防音性にも優れているのが特徴です。
また、気密性が高いため冷暖房効率が良く、室内の快適さも保ちやすい構造です。
一方で、建築コストは高くなる傾向があり、鉄筋コンクリート造の物件は家賃が比較的高めに設定されているケースもあります。
建築費は坪単価で150〜200万円程度とされており、構造によって費用の面でも影響を受けます。
なお、分譲マンションの場合は構造によって固定資産税が異なることもあるため、検討の際には事前に確認しましょう。
鉄骨造(S造)とは?
鉄骨造は、柱や梁といった主要な構造部分に鋼材(鉄骨)を使用した建築構造です。
鉄骨の厚みによって、軽量鉄骨造(厚さ6mm未満)と重量鉄骨造(厚さ6mm以上)に分類され、それぞれに適した建築用途があります。
商業施設や一部の賃貸住宅などに多く採用されており、施工期間が短く済むうえ、鉄筋コンクリート造と比べて建築コストを抑えやすいのが特徴です。
なかでも重量鉄骨造は、大空間の設計が可能なため、スーパーマーケットやショッピングセンターなどの大型施設にも広く利用されています。
一方で、防音性や断熱性は鉄筋コンクリート造に比べて劣る傾向があり、快適な住環境を保つには対策が必要です。
また、耐火性も鉄筋コンクリート造ほど高くないため、定期的な外壁塗装や防音処理など、メンテナンスの手間も考慮する必要があります。
マンション全体の修繕計画や構造補強についても、事前に確認しておくと安心です。
鉄筋造と鉄骨造の違いは生活にどう影響する?
建物の構造による違いは、日々の暮らしにも影響します。
防音性・耐震性・家賃・快適性など、生活に関わるポイントごとに特徴を見てみましょう。
【防音性】
鉄筋コンクリート造は防音性に優れており、上階や隣室からの生活音が響きにくいのが特徴です。
鉄骨造は音が伝わりやすく、特に軽量鉄骨造では音が気になりやすいため、静かな環境を求める方は鉄筋コンクリート造がおすすめです。
【耐震性】
鉄筋コンクリート造・鉄骨造ともに基本的な耐震性能は備えていますが、重量鉄骨造の鉄骨造は揺れを吸収する柔軟性があり、大地震にも強い構造とされています。
一方で、軽量鉄骨造はやや揺れを感じやすいケースもあります。
【家賃・管理費】
鉄筋コンクリート造は建築コストが高く、それに伴い賃料や管理費も高めになる傾向があります。
鉄骨造は比較的コストを抑えやすく、家賃が手頃な物件も多いため、予算を重視する方に向いています。
【快適性(断熱・気密)】
鉄筋コンクリート造は気密性や断熱性が高く、冷暖房効率に優れているため、室温が安定しやすく快適に暮らせます。
鉄骨造は断熱性が低いと、夏は暑く、冬は寒くなりやすい傾向があります。
【外観・デザイン】
外観にも違いが見られ、鉄筋コンクリート造は重厚感のあるデザインが多く、鉄骨造はシンプルですっきりとした印象を与えることが一般的です。
建物の見た目にもこだわりたい方は構造の違いにも注目してみましょう。
【生活者目線で見る】鉄筋コンクリート造のメリット・デメリット

鉄筋コンクリート造は、マンションや大型施設で多く採用されている構造です。
防音性や耐震性などに優れる一方で、建築コストや室内環境に関する注意点もあります。
ここからは、実際の暮らしにどのような影響があるのか、メリットとデメリットに分けて解説します。
鉄筋コンクリート造のメリット
鉄筋コンクリート造の大きなメリットのひとつは、防音性の高さです。
コンクリートは気密性が高く、音を遮る効果があるため、上下階や隣室の生活音が伝わりにくく、静かな環境を保ちやすくなります。
また、構造的に鉄筋とコンクリートが一体化しており、耐震性・耐火性にも優れています。
揺れにも強く、火災の被害を受けにくいため、安心して暮らせるという点でメリットがあります。
さらに、建築コストが高い分、設備や仕様が充実した物件が多い傾向があります。
遮音性の高い窓や断熱性能に優れた建材が使われているケースも多く、快適な暮らしを求める方には魅力的な選択肢といえるでしょう。
鉄筋コンクリート造のデメリット
一方で、鉄筋コンクリート造にはいくつかのデメリットもあります。
まず、建築コストが高いため、物件価格や賃料が高めに設定されているケースが多く、予算を重視する方には負担になる可能性があります。
また、気密性が高いという特性は、換気が不十分だと湿気がこもりやすくなるという側面もあります。
特に冬場は結露やカビが発生しやすく、日常的な換気や除湿対策が必要になることもあります。
さらに、鉄筋コンクリートの構造上、柱や梁が室内に出っ張る形で設計されていることもあり、家具の配置に工夫が必要になる場面もあります。
空間をすっきり見せたい方には気になる点かもしれません。
【生活者目線で見る】鉄骨造のメリット・デメリット

鉄骨造は、比較的コストを抑えやすく、施工期間も短いため、賃貸住宅を中心に広く採用されている構造です。
ここでは、実際の暮らしにどう影響するのかという視点から、鉄骨造のメリットとデメリットを整理してご紹介します。
鉄骨造のメリット
鉄骨造の最大のメリットは、建築コストが比較的安く、家賃を抑えやすい物件が多い点です。
建物の構造が軽量で施工期間も短いため、総合的に費用負担が少なく済む傾向があります。特に、単身者向けのアパートや小規模マンションに多く採用されています。
また、耐震性に優れているのも特徴です。鉄骨は柔軟性があるため、地震の揺れを吸収しやすく、倒壊のリスクを低減できます。
さらに、気密性が高すぎないことで通気性が良く、湿気がこもりにくいというメリットもあります。
風通しの良い住まいを求める方には適した構造といえるでしょう。
鉄骨造のデメリット
一方で、鉄骨造にはいくつか注意したい点もあります。
まず、防音性は鉄筋コンクリート造に比べて劣る傾向があり、上下階や隣室からの生活音が気になることがあります。
ただし、設計や内装の工夫により防音性が高められている物件もあるため、内見時に確認することをおすすめします。
また、気密性・断熱性が低いため、室内の温度が外気の影響を受けやすく、夏は暑く、冬は寒く感じやすいという声もあります。
そのため、冷暖房費がかさむ可能性があり、光熱費を含めたトータルコストでの検討が重要です。
さらに、鉄は高温に弱いため、耐火性を確保するには追加の耐火処理が必要となるケースがあります。
建物全体の性能は仕様によっても異なるため、住まい選びの際は構造だけでなく設備や管理体制も含めてチェックすることが大切です。
鉄筋と鉄骨、防音性が高いのはどっち?

生活音は、住まいの快適性を左右するだけでなく、トラブルの原因にもなりかねません。
特に集合住宅では、防音性が高い構造かどうかは住み心地に大きな影響を与えます。 防音性は構造の種類だけでなく、壁の厚みや間取りの工夫にも左右されます。
ここでは、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の防音性の違いや、内見時にチェックしておきたいポイントを解説します。
音の伝わり方は「構造+間取り」で決まる
鉄筋コンクリート造は、コンクリートの密度と厚みがあるため、防音性に優れています。
足音や物を落とした音が階下や隣室に響きにくく、テレビの音や会話の声なども壁や天井を通して伝わりにくい構造です。
一方で、鉄骨造は構造材が軽く、壁が薄いケースも多いため、上下階や隣室からの生活音が聞こえやすい傾向があります。
特に軽量鉄骨造の場合は、防音性が低めなことが多く、静かな環境を求める方には注意が必要です。
ただし、防音性能は構造だけで決まるものではなく、間取りによっても大きく左右されます。
たとえば、メゾネットタイプの物件であれば、子ども部屋など音が出やすい部屋を上階に配置することで、階下への音の伝わりを軽減できます。
また、角部屋であれば片側の壁が外に面しているため、隣室からの音が気になりにくいというメリットもあります。
内見時にできる防音チェックポイント
賃貸物件の内見では、防音性を事前に確認しておくことで、住んでからの後悔を減らせます。
特に以下のようなポイントに注目すると、音の響き方や住環境の快適さをある程度把握できます。
- 壁を軽く叩き、音の反響で厚みや構造を推測する。軽い音が返る場合は、防音性が低い可能性がある。
- 階段・廊下・上下階の配置を確認する。上階に居室があると足音や生活音が伝わりやすくなる。
- トイレや浴室の配置を確認し、排水音が気になる位置にないかチェックする。
- サッシや窓の仕様を確認する。二重サッシや防音ガラスなら、外の騒音を軽減できる。
- 構造の種類を不動産会社に聞く。鉄骨造では、軽量か重量かで遮音性に差がある。
こうした視点で内見を行えば、見た目や間取りだけではわからない音環境も見えてきます。
納得できる住まい選びのために、音の確認も意識しておきましょう。
賃貸向き?購入向き?鉄筋と鉄骨の選び方

賃貸と購入では、重視すべきポイントや構造の向き・不向きも異なります。
ここでは、住まい方のスタイルに応じて、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の選び方を見ていきましょう。
賃貸住宅で重視したいポイント
賃貸住宅を選ぶ際は、家賃を抑えるか、快適性を重視するかがポイントになります。
鉄骨造は建築コストが低めで、家賃が抑えられた物件が多いため、費用面を優先したい方に適しています。
一方で、生活音や冷暖房コストなど、日々の快適さに関わる要素もあるため、構造や設備をよく確認することが大切です。
静かな環境で過ごしたい方や、室内の温度変化に敏感な方には、防音性や断熱性に優れた鉄筋コンクリート造の物件が向いていることもあります。
また、地震や火災が心配な地域では、耐震性や耐火性といった安全面にも十分配慮する必要があります。
短期的な費用面だけでなく、安全性も含めて総合的に判断することが大切です。
購入を検討する場合の考え方
住宅を購入する際は、長期的な視点で快適性やメンテナンス性を考えることが大切です。
鉄筋コンクリート造は耐久性や遮音性に優れており、将来の住みやすさを重視する方に適しています。
分譲マンションでは、共用部分の修繕や管理は管理組合が行いますが、室内の設備や内装といった専有部分の不具合については、原則として自己負担となる場合があります。
鉄骨造の物件では、遮音性や断熱性の点で対策が必要になることもあり、物件によっては追加のメンテナンス費用を見込んでおくと安心です。
また、構造の違いは将来の売却や資産価値にも影響します。
なかでも鉄筋コンクリート造は、資産価値が比較的安定しやすいとされているため、将来的な売却や賃貸なども視野に入れる場合は、構造も重視して選ぶことが重要といえるでしょう。
鉄筋・鉄骨それぞれが向いている人の特徴

鉄筋コンクリート造と鉄骨造には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあり、どちらが向いているかはライフスタイルや重視するポイントによって変わってきます。
ここでは、構造別にどのような方に適しているかの特徴を見ていきましょう。
鉄筋コンクリート造が向いている人
防音性や断熱性に優れる鉄筋コンクリート造は、住環境の快適さを重視する方に向いています。
たとえば、周囲の生活音に敏感で静かに暮らしたい方や、夏や冬も快適に過ごしたい方(冷暖房効率を重視する方)には適しています。
また、在宅ワークで自宅にいる時間が長かったり、来客の多いライフスタイルの方にもおすすめです。
さらに、地震や火災などの自然災害に備えたいという意識の強い方にとっても、耐震性・耐火性の高さは安心材料となるでしょう。
鉄骨造が向いている人
鉄骨造は建築コストが抑えられるため、家賃の安い物件が多い傾向にあります。
費用面を優先したい方や、短期間だけ住む予定の方にとっては選びやすい構造といえます。
また、多少の生活音が気にならない方や、日中はほとんど家にいないライフスタイルの方にも向いています。
耐震性や利便性もある程度は確保されているため、最低限の快適さとコストパフォーマンスのバランスを重視する方に適しているといえるでしょう。
家選びで迷ったらウスイホームに相談を

鉄筋や鉄骨といった建物構造の違いは、実際の暮らしやすさに大きく影響します。
しかし、図面や物件情報だけでは判断が難しいのも事実です。
ウスイホームは地域に根ざした不動産会社として、賃貸・購入どちらの相談にも対応可能です。
地域特性や物件情報に精通しており、建物構造や住み心地といった専門的な視点からも、最適な選択肢をご提案いたします。
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鉄筋と鉄骨の違いを理解して後悔しない住まい選びを

鉄筋と鉄骨の違いは、単なる建物の構造だけでなく、暮らしの「快適さ」や「安心感」に直結します。
防音性・耐震性・家賃・間取りの特徴など、自分の生活スタイルにとって何を優先するかを明確にすることが大切です。
物件の見た目や間取り図だけでは判断がつかない場合も多いため、気になる物件があれば、内見時には実際に音の伝わり方や室内の温度感などもチェックしてみましょう。
また、専門知識のある不動産会社に相談することで、自分に合った構造を選びやすくなります。
納得できる家選びのために、構造の違いをしっかり理解し、自分に合う住まいについて考えることが、後悔のない判断につながるでしょう。
| 監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ) ウスイホーム株式会社 代表取締役社長 【経歴】 大学時代は不動産評価論を専攻。 卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。 2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。 2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。 2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。地域貢献活動にも力を入れている。 2025年4月、ウスイホーム株式会社代表取締役社長に就任。 地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。 【資格】 宅地建物取引士 CPM(米国不動産経営管理士) 日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員 |
| 執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム 1976年に神奈川県で創業。横浜・湘南・横須賀エリアで多くの方々の不動産売買をサポートさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、住宅購入を検討する際に役立つ情報を発信しています。 お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact |