
物件を契約する前に行う「内見」。どんなことをするのか、何に気を付ければ良いのかが分からないという方もいるでしょう。
本記事では、内見とは何か、当日の流れや必要な持ち物、チェックしておきたいポイントについて解説します。様々な事情で内見できない場合の対処法も紹介していますので、あわせて参考にしてください。
内見の要点を押さえた物件選びで、後悔のない快適な生活を実現しましょう。
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内見とは?

内見の意味
内見とは、実際の物件を訪れて部屋を確認することです。
気になる物件を見つけた際、間取り図や写真を見ただけでは分からないこともあります。
内装の細部や設備、近隣の状況などを自分の目で見て判断することで、より具体的な居住イメージがつかみやすくなります。
内見と内覧の違い
内見と似た言葉に「内覧」がありますが、どちらも部屋の中を確認するという意味では同じです。不動産会社では主に賃貸物件を見ることを内見、購入目的の物件を見ることを内覧と表現することが多いようです。基本的には目的に関わらず、どちらの言葉を使ってもかまいません。
内見の流れ

1.予約
まずはネット、電話、メールのいずれかで来店の予約を行いましょう。もちろん時間があれば直接店舗に訪れても問題ありません。混んでいるケースを想定して、内見したい日の2~3日前に予約を入れておくと安心です。
2.不動産会社へ行く
不動産会社の担当者から、内見予定の物件について説明を受けます。集合場所が不動産会社ではなく、最寄りの駅や現地になることもあるため、事前に時間と集合場所を確認しておくようにしましょう。
3.物件へ
不動産会社の担当者と一緒に内見する物件を訪れます。車や徒歩での移動にかかわらず、物件周辺の環境や人通りについても見ておきましょう。
4.部屋を確認
部屋の広さや日当たりなどに問題がないかをチェックします。気になる点があれば必ず不動産会社の担当者に尋ねるようにしてください。
5.不動産会社に戻り相談
内見が終わったら、不動産会社に戻り担当者との相談を行います。入居を希望する場合はそのまま手続きに進む場合もあります。
内見に必要な持ち物

内見の際に持っていくと便利な物をご紹介します。
それほどかさばらないものがほとんどのため、事前に準備しておくようにしましょう。
メジャー
大きなものや長いものも図れるよう、5メートル以上のメジャーがおすすめです。
内見の際には洗濯機置き場など、家具を置く予定のスペースを図っておきましょう。
また事前に玄関のドアやエレベーターの幅を図っておくことで、搬入できず設置ができないという事態を避けることができます。
ほかにも窓のサイズを図っておくことで、事前にカーテンを新調する必要があるかどうかの判断ができます。
メモ帳と筆記用具
一日に複数の物件を内見することもあります。物件ごとに気になった点や、担当者からの説明をメモしておくと後の比較がしやすくなります。また現在使っている家具や家電を新居でも使いたい場合は、事前に寸法を記したメモも準備しておきましょう。
スマートフォン
スマートフォンのカメラやビデオで部屋の様子を撮影しておくと、後から複数の物件を比較する際に便利です。スマートフォンには懐中電灯やコンパス、メモ帳、検索機能もあるため、内見当日は忘れずに持っていきましょう。
身分証や印鑑
内見後に入居を希望する場合は、そのまま申し込みに進むこともあります。身分証や印鑑を準備しておくとスムーズに手続きができます。
内見の際のポイントとチェックリスト

室内と物件周辺それぞれで内見の際にチェックしたいポイントをご紹介します。
【室内】内見時のチェックリスト
項目 | チェック | |
1 | 日当たりの良さ | 日の差し込み具合、窓の大きさや数 |
2 | 部屋の広さ | 家具を置くのに十分なスペースがあるか |
3 | 騒音、防音性 | 窓を開けた際に騒音が聞こえるか |
4 | 水まわり | 水やお湯が出るか、洗濯機置き場の寸法など |
5 | 眺め | 窓から見える景色で気になることがないか |
6 | 収納スペース | 収納物をしまうのに十分なスペースがあるかどうか |
7 | 電波の環境 | 部屋の様々な場所で電波がつながりやすいか |
8 | 玄関のドアや通路の幅 | 家具や家電を搬入するときに問題ないか |
9 | ベランダの広さや防犯性 | 洗濯物がきちんと干せるか、侵入されにくい構造か |
10 | コンセントの位置や数 | 家電の配置をイメージして問題ないか |
日当たりの良さ
日当たりは居住環境に影響する重要な要素の一つです。
一般的には南向きのお部屋が日当たりが良いとされていますが、物件の形状や周囲の建物によっても変わるため、現地で必ず確認するようにしましょう。
部屋にどれくらい光が差し込むのか、窓の大きさや数もチェックしておくと安心です。
部屋の広さ
家具や家電が十分に置けるスペースが確保されているかどうかも大切です。
内見時に入居後の生活空間をイメージすることで、他の大きさのものを買い直すかどうかの判断もしやすくなります。
騒音や防音性
内見の際は、部屋の窓を開けて周辺の賑やかさを確認しておきましょう。マンションの場合は、上下階や隣室から物音がどの程度の大きさで聞こえてくるかも確認したいポイントです。
賑やかではなくとも、建物の構造や特徴から物音が聞こえやすい場合、こちらの生活音にも注意が必要になります。また内見時は隣が留守で物音に気付かないケースもあります。
騒音を重視する方は、時間や曜日を変えて再度内見を行うことも検討しましょう。
水まわり
物件に水道が通っている場合、洗面所やお風呂場、キッチンやトイレで水がきちんと出るかを忘れずに見ておきましょう。水圧や水漏れ、排水溝からの匂いに問題がないかも重要なポイントです。
眺め
物件の近くに高い建物や大きな工場など、気になる建物がないかも必ず確認してください。
高台や高階層にある物件でも近くに建物があり、見晴らしが良くないケースも考えられます。
向かいの建物から部屋に視線が入りやすいかどうかも入居前にチェックしておきましょう。
収納スペースは十分に確保されているか
入居後に収納用の家具を購入することもできますが、その分部屋のスペースを取ることになります。事前に荷物の量を把握してから内見に臨むようにしましょう。
電波の環境
各部屋でスマホが十分に電波を拾えているかも確かめておくと良いでしょう。
後にインターネット回線を引く予定であっても、入居後に気付くと導入まで不便な思いをすることになってしまいます。
建物全体でネット回線を契約している場合もありますので、事前に確認するようにしておきましょう。
玄関のドアや通路の幅・高さ
大きな家具が部屋まで運び込めるように、玄関のドアや廊下など搬入経路の幅や高さをメジャーで図っておきましょう。
家具が大きく運び込めないと、小さいサイズを買い直すか、一戸建ての場合はベランダから搬入することになります。費用もかかってしまうため、必ず確認するようにしてください。
ベランダの広さと防犯性
洗濯物を干すのに十分なスペースがあるか、排気ガスや臭いなど干すことに問題がないかもチェックしておきましょう。
また一人暮らしの女性の方は、外から侵入されやすい構造かどうかなど、防犯性についても確認するようにしてください。
コンセントの数や位置
内見時に見落としがちな点は各部屋のコンセントの数や位置です。
テレビやPCデスクの置き場所など、入居後に部屋のレイアウトを決める上で重要な要素になります。
【物件周辺】内見時のチェックリスト
項目 | チェック | |
1 | 治安 | 通勤時間や帰宅時間の人通りや交通量、街灯の数 |
2 | 交通の利便性 | 最寄り駅やバス停との距離、実際に歩いた際の印象 |
3 | 生活面での利便性 | 周りに普段使う店があるか、営業時間の確認 |
内見の際には物件だけ見ておけば良いというわけではありません。
交通の利便性、コンビニやスーパー、病院などが近いか、夜の人通りや街頭の有無も重要なポイントです。マップ上では近くにあっても、坂になっていて遠く感じるなど新しい気付き
が生まれる場合もあります。
内見の時間はいつがおすすめ?

内見にかかる時間
見る物件や人によって異なりますが、内見にかかる時間は一般的に10分~1時間ほどです。
内見後に購入や入居を希望する際は、そのまま申し込みまで進むこともあるため、あわせて2時間~3時間ほどかかる場合もあります。
さらに当日は移動時間も想定しておかなければいけません。事前に担当者に確認し、余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。
内見におすすめの時間
部屋選びで重視する軸に沿っておすすめの時間帯は異なります。
日当たりの良さを重視するなら午前中
日当たりの良さを重視される方は、午前中に内見を行うと良いでしょう。
平日であれば、通勤時間帯の交通量も確認することができます。通勤風景はもちろん、お子さんの通学の際のイメージもつかみやすいです。
物件の特徴や周囲の環境にもよりますが、この時間帯はとくに東向きの物件を内見するのに向いています。
騒音や治安を確認するなら夕方(夜)
騒音や防音性を確認したい場合は、社会人も帰宅している平日の夜がもっともおすすめです。
最寄りの駅から自宅までの人通りや街頭の数など、治安についても確認できます。
近くのお店が何時まで開いているのかなど、利便性もこの機会に確認しておきましょう。
あまり遅い時間の場合は不動産会社が営業しておらず、内見できないこともあります。
内見を行う前は担当者に時間について相談するようにしましょう。
内見におすすめの日
あわてずゆっくり内見したい、複数の物件を内見したいなら、平日での内見も検討しましょう。
平日よりも土日のほうが不動産会社に訪れるお客さんは多いため、希望する時間や時間帯での内見が難しくなる場合があります。とくに金曜日は週末でお客さんが少なく、時間をかけて内見できることが多いようです。
水曜日や火曜日は不動産会社が定休日の可能性が高い
不動産会社は水曜日や火曜日を定休日にしているところが多くあります。
土日の来客が多いということも理由の一つですが、水曜日は「契約が水に流れてしまう」、火曜日は「火が火事を連想させる」などの理由から、営業を避ける傾向にあるようです。
不動産会社によっては営業しているところもありますが、基本的には内見できる可能性は低いと考えておいたほうが良いでしょう。
内見は何回までお願いしていいの?

内見の回数については規定はありませんが、1~2回程度、多くても3回が一般的です。
どうしても気になることがあれば、何回でも不動産会社の担当者に内見を依頼しましょう。
別の曜日や時間帯での内見により、新しい気付きや疑問も生まれてくるかもしれません。
注意点として、複数回の内見をしている間に他の方が先に契約をしてしまうケースもあります。人気度や希望度の高い物件なら、内見の予約は早めに行うことをおすすめします。
内見できない物件の対処法と注意点

リフォーム中などの事情で内見ができない物件もあります。
不動産会社の担当者に話を聞く以外にも、以下のような方法で情報を得られる場合があります。
オンライン内見を活用する
内見をしたくても仕事などの事情から内見できないケースもあるでしょう。
そんなときは自宅からビデオ通話などを使って内見ができる「オンライン内見」がおすすめです。
パソコンやスマートフォンを通じて、現地の不動産スタッフが映像や音声で部屋の様子や周囲の環境などについて教えてくれます。
すべての不動産会社がオンライン内見を取り入れているわけではありませんが、サービスを利用できるなら活用しない手はありません。
同じ物件の別の部屋を内見する
マンションなどで希望する部屋の内見ができない場合、不動産会社に別の部屋を見せてもらえないか聞いてみましょう。
同じ物件の別の部屋を見るだけでも雰囲気や防音性をつかむことができます。
間取りが似ている部屋であれば、より家具の配置もイメージしやすくなります。
物件の周辺の環境や日当たりを確認する
内見ができなくても、周囲の環境や日当たりは確認しておきましょう。
利便性や騒音、街灯の数や交通量など、外からでも居住に重要な要素を確認することができます。時間帯や曜日によって印象が変わる場合もあるため、時間に余裕があれば数回足を運んでおくと良いでしょう。
物件ページに掲載のショート動画を確認する
不動産会社の物件サイトには、部屋の様子を動画で撮影した短い「ショート動画」を掲載している場合もあります。
写真だけでは分からない物件のイメージが掴みやすくなるため、掲載されている場合はチェックするようにしてください。ただし、短い動画時間で紹介されていることもあり、部屋の詳細や全貌まで把握することはできません。あくまで参考程度に留めておくと良いでしょう。
まとめ:内見時のポイントを確認して後悔しない部屋選びをしよう

物件選びの軸は人によって異なりますが、理想の部屋選びを行うためにも事前に内見のポイントを押さえておくことが大切です。
内見時に気になることは、不動産会社の担当者に積極的に質問してください。
後に比較しやすいようにスマホで部屋を撮影し、メモを取ることもおすすめです。
内見自体も1回だけでなく、可能であれば曜日や時間帯を変えて再訪すると違った気付きが得られるかもしれません。
注意点として、2月~3月は繁忙期で内見の予約が取りにくく、内見時間が限られるケースもあります。内見の予約を行う際はスケジュールに余裕を持っておきましょう。
また水曜日を定休日にしている不動産会社が多いため、事前に営業日も確認しておくと安心です。
工事中などで内見ができない場合、他の部屋を見せてもらうなどの対応も検討しましょう。仕事等の事情で現地に行けない場合は、オンライン内見の活用もおすすめです。
2月~3月の繁忙期にはより内見の予約が取りづらくなる可能性があるため、余裕を持った申込を行いましょう。
監修者 海沼 仁(カイヌマ ヒロシ) 【経歴】 ウスイホーム株式会社 取締役。 大学時代は不動産評価論を専攻。 卒業後、1997年にウスイホーム株式会社入社。売買仲介部門の新人賞を受賞。 2001年、新店の上大岡店店長に就任。以降、各店店長を歴任。特に新店舗の立ち上げを得意とし、後にエリアマネージャーに抜擢される。 2012年より取締役に就任。主に横浜、湘南エリアでの商圏拡大に尽力している。 地域貢献活動にも力を入れ、2021年には創業45周年を機に、SDGs推進に取り組む「ウスイグループSDGs宣言」を制定。 地域密着型営業で築き上げてきた不動産業界のキャリアと実績から、顧客の信頼も厚く、幅広い人脈を持つ。著名人・有名人からの相談や紹介も多い。 【資格】 宅地建物取引士 CPM(米国不動産経営管理士) 日本RSP協会 不動産仲介士 試験問題監修委員 |
執筆者 ウスイホーム株式会社 広報チーム 1976年に神奈川県で創業。お客様と地域の発展のため、住宅に係わるあらゆるお手伝いをさせて頂いております。長年にわたり蓄積してきた知見を活かし、新築戸建てや中古戸建てを検討・購入する際に役立つ最新情報を発信しています。 お問い合わせURL https://www.usui-home.com/contact |